英国はこう見る ホンダ・インテグラ・タイプR(DC2)中古車 評価/注意/維持費

公開 : 2018.12.31 10:10

1.8ℓVTECエンジン エアコンはオプション

ポート研磨のうえ、超軽量コンロッドと強化ピストンを採用し、専用設計の吸気バルブと大型スロットルボディを持つバリアブルカム1.8ℓエンジンを、ホンダの熟練技術者たちが労を惜しむことなく組み上げていくイメージが、彼らの頭のなかを巡っていたのだ。

もし、彼らのそんな期待を疑うものがいたとしても、8000rpmから190psを発揮するリッター当り106psという数値を見れば、黙るしかなかった。

これがVTECエンジンであり、6500rpmを越えたところで、5つあるギアからひとつを選んでアクセルを思い切り踏み込めば、お楽しみの始まりだ。さらに、トルク感応型のヘリカル式リミテッドスリップディフェレンシャルによって、自信をもってステアリング操作を行うことができた。


本物の運転好きのためのクルマとして、インテグラ・タイプRには無駄な装備などほとんどない。エアコンさえオプションだったほどだ。その替わり、運転のための装備は充実しており、4点式以上のシートベルトが装着できるようシートバックに穴があけられたホールド性の高いレカロ製シートや、チンスポイラーやリアウイングが装着されている。

赤いホンダバッジがレーシングDNAを主張しており、当初英国へ輸入された車両は、そのすべてが1965年のメキシコGPにおけるホンダ初勝利を記念したチャンピオンホワイトに塗られていた。

1996年から1998年の間に生産された機械的にまったく同一仕様の日本向けモデルが、並行輸入車として継続的に英国へと海を渡って来ていたものの、販売自体は2001年に終了しており、もっとも新しいインテグラ・タイプRでも、すでに17年前のモデルとなっている。エンジンは丈夫で信頼性も高いが、サイドシルやホイールアーチの錆には覚悟が必要だ。

本物のエンスージァストは、アンダーシール保護とともに、融雪剤の洗浄除去を行っている。状態の良いモデルを探し出して大切に保管し、4年後を楽しみに待ってみよう。

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