お値打ちオープンカー12選(10) BMW Z3 全予算を投じたくなる直6エンジン 日本人がデザインした魅力的なスタイリング
公開 : 2026.08.30 17:45
外界に響く排気音と心地良い風に包まれながらのオープンドライブは、比類ない喜びがあります。6000ポンド(約129万円)で常用に耐える、お手頃&魅力的なオープンカー12台をUK編集部が選出しました。
もくじ
ークラス最高の1基と呼べるM54型ユニット
ー新車時から魅力的だった永島譲二氏のスタイリング
ー開放感溢れる走りにBMWの強力なエンジン
ーBMW Z3(初代/2000~2002年/英国仕様)の主なスペック
クラス最高の1基と呼べるM54型ユニット
エンジンのために、設定予算のすべてを投じるのは、馬鹿げているだろうか。初代BMW Z3が搭載するM54型ユニットは、クラス最高の1基と呼んでいい。ロードスターのボディは、それを包むオマケだと表現するのは、ゆきすぎだと思うが。
この直列6気筒エンジンは、SUVのBMW X5から採用が始まり、不満ない動力性能を与えた。そんな力持ちが、車重1320kgのZ3に搭載されたら、かなりヤンチャな性格を得るであろうことは想像に難くない。

Z3 Mに載ったS54型ユニットと異なり、モータースポーツ直系ではない。それでも、M部門が開発したS52型譲りの鍛造クランクが組まれ、カムシャフトもアグレッシブ。馬力と扱いやすさを両立させ、E46型3シリーズやE39型5シリーズにも採用されている。
E36型とE30型3シリーズの技術も巧みに利用し、新車時代のメディアの評価はさほど優れなかったものの、好調に売れた。一時は、納車に数か月の待ちが出たほど。
新車時から魅力的だった永島譲二氏のスタイリング
スチュアート・フォスター氏のZ3は、完璧といえるコンディション。シンプルなキャビンは、25年を経ても品質の高さを漂わせる。要所を飾るブラッシュドメタル・トリムが、大人びた雰囲気を醸し出す。
エアバッグ付きステアリングホイールのリムは、丁度良い太さ。シートは、横方向の身体の動きをしっかり抑えてくれる。

日本人デザイナー永島譲二氏が手掛けたスタイリングは、賛否両論あったものの、筆者には新車時から非常に魅力的に映っていた。後期型からワイドボディが標準になり、ドアミラー越しに筋肉質に膨らんだリアフェンダーを眺められる。それだけでも、満たされる。
走りの特徴は、ポルシェ・ボクスターよりメルセデス・ベンツ SLKへ近い、ソフトなスポーツカー側にある。そのかわり、大陸を跨ぐ長距離ドライブを苦労なくこなせるはず。
開放感溢れる走りにBMWの強力なエンジン
エンジンは、洗練された質感で6500rpmまで吹け上がり、レッドゾーン間際には、2本出しマフラーからレーシーな響きを放つ。最大トルクは30.4kg-mと太く、幅が245あるリアタイヤを簡単に打ち負かす。
当時のAUTOCARは、ボディ剛性の低さを指摘したが、小石1つないテストコースではまったく気にならない。柔らかいサスペンションながら、カーブでのボディロールは適正範囲。加速時にリアが沈み込む動きは、オールドスクールなBMWらしい。

Z3は、6000ポンド(約129万円)以上の価値がある。オープンカーの開放感溢れる走りに加えて、BMWの強力なエンジンと、ブルーとホワイトのロゴが手に入る。燃費も悪くなく、フォスターが取材場所まで240km走らせた平均は、10.6km/Lだったとか。
2.8L直6エンジン仕様や、4気筒エンジン版なら、もっとお手頃に入手できる。それでも筆者が予算内で選ぶなら、3.0L直6エンジンを積んだ1台を探すと思う。
協力:BMWカークラブGB


























































































