「醜いアヒルの子なクルマ」が大好物なら お値打ちオープンカー12選(11) リライアント・シミター SS1 ロードスターを置き換える1択
公開 : 2026.08.30 17:50
外界に響く排気音と心地良い風に包まれながらのオープンドライブは、比類ない喜びがあります。6000ポンド(約129万円)で常用に耐える、お手頃&魅力的なオープンカー12台をUK編集部が選出しました。
もくじ
ースモール・スポーツを掲げた「リライアント・シミター SS1」
ー「醜いアヒルの子のようなクルマが大好物」
ーロードスターを置き換えるお買い得な1択
ーリライアント・シミター SS1(1984~1990年/英国仕様)の主なスペック
スモール・スポーツを掲げた「リライアント・シミター SS1」
「運転の楽しさを復活させたロードスター」と聞いて、リライアント・シミター SS1を挙げる人は、余程のマニアだろう。ボディパネルの隙間が示す製造品質や、低調な人気といったイメージが、このクルマの根底にある。だが、そろそろ見方を改めてもいい。
リライアント社を率いたリッチー・スペンサー氏は、1年に2000台の販売を見込んでいた。だが、1984年から1990年にラインオフしたのは、計1507台。「SS」はスモール・スポーツの略で、その名へ相応しい素養は満たしていたのだが。

シャシーは、ロータス・エランに着想を得たもの。リトラクタブル・ヘッドライトを備えるスタイリングは、トライアンフ・スピットファイアも手掛けた、ジョヴァンニ・ミケロッティ氏が担当した。だが、期待外れな仕上がりだったことは否定できない。
ボディはFRP製で、射出成形のポリウレタンや、サンドイッチパネルも利用された。その収縮率の違いで、パネルの隙間を詰めるのに苦労したらしい。生産管理は悪くなかったが、見た目への影響は大きかった。
「醜いアヒルの子のようなクルマが大好物」
ホワイトのシミター SS1のオーナーは、スティーブ・フィップス氏。ボンネットの隙間を自ら指摘する彼は、不当に評価が低いとも考えている。それを解消したいと、情熱を注ぐ人は珍しい。「醜いアヒルの子のような、変わったクルマが大好物なんです」
小柄なボディの割に、乗降性は優れる。バックボーン・シャシーを備え、サイドシルは非常に低く、キャビンは広々。荷室も驚くほど広い。

運転姿勢は、少々不自然。ステアリングコラムの角度は調整できず、膝の上に伸びる。ダッシュボードとの位置関係も、良くはない。アクセルペダルは、ブレーキペダルより25mmほど高い位置にあり、ヒール&トウは難しい。
5速MTの中折れしたシフトレバーは、慣れが必要。とはいえストロークは短く、滑らかにギアを切り替えられる。マツダ・ロードスターのように。ギア比はクロスし、100km/hまで加速するには、3速までシフトアップすることになるが。
ロードスターを置き換えるお買い得な1択
フォード由来の1596ccの4気筒エンジンは、充分なパワーを得るのに高域まで回す必要はあるものの、聴き応え充分なツイン・ウェーバーキャブの吸気音で刺激する。想像超えの力強さではなくても、笑顔になれるだけのエネルギッシュさは秘めている。
少量生産のコンバーチブルながら、シャシーは荒れた路面を見事に受け流す。操縦性は軽快で、ヒラヒラとカーブを縫っていける。実際は、有能なオープンスポーツだったことが、改めてわかる。

こんなブリティッシュ・ロードスターの上物が、今なら4000ポンド(約86万円)で購入できる。もっとパワフルな走りがご希望なら、ターボの1800Tiという選択もある。
シミターのトドメを刺したのは、初代マツダ・ロードスターの登場だった。改良版のシミター SSTは1990年、セイバーは1992年に登場するが、ブランドの救済には至らなかった。だが今では、そのロードスターを置き換える、お買い得な1択に思える。
協力:リライアント・セイバー&シミター・オーナーズクラブ


























































































