新型『日産サクラ』で『BYDラッコ』を乗りに行く(前編) 中国から来た新鋭か、迎え撃つ日本の誇りか 軽自動車EVが面白い!

公開 : 2026.08.31 11:45

7月28日に発売され、8月10日時点で1000台の販売台数を記録した軽自動車乗用EV『BYDラッコ』。スーパーカー超王こと山崎元裕がその先駆者、『日産サクラ』で取材に向かいます。そこには大きな理由がありました。

身内がサクラをデビュー直後に購入

日本独自の軽自動車規格に準拠する乗用EVの世界が、ここ最近ますます面白くなっている。そもそもそのファーストモデルは、2009年に発表された三菱自動車の『i-MiEV』(アイ・ミーブ)であった。翌2010年からはそれまでの法人や自治体向けに加えて、一般ユーザーへの販売も開始されている。

それは世界初となる大量生産型でもある点でも、まさにEVの歴史を変えた1台としてその名を軽自動車、いや自動車の歴史に残している。このi-MiEVに続いて『三菱ekクロスEV』と共に2022年に発表されたのが、乗用軽自動車EVの世界に新しい価値観を生み出したとも当時評された『日産サクラ』だった。

軽自動車乗用EVの先駆者『日産サクラ』(左)と新たに登場した『BYDラッコ』(右)。
軽自動車乗用EVの先駆者『日産サクラ』(左)と新たに登場した『BYDラッコ』(右)。    佐藤亮太

実は私事で恐縮だが、このサクラをデビュー直後に購入した身内がいる。それはまもなく27歳になる娘で、その動機となったのは軽自動車とは思えないほどの高級感とデザイン性が備わっていること、そしていささか幼稚ではあるけれど『サクラ』という名前が可愛いからというものだった。

ちなみに、実車を確認することもなくコマーシャルカラーのサクラをオーダーした彼女が、後にそれはピンクではなくパープル系のカラーであることを知った時のショックは大きかったようだが。

4月に新型日産サクラ、7月にBYDラッコが登場

そのサクラに今年4月、マイナーチェンジが実施された。

より上質で華やかなエクステリアを採用すると同時に、使い勝手を向上させたという新型サクラ。それには『水面乃桜―ミナモノサクラ―』と呼ばれるピンク系のボディカラーが新設定されたこともあり、娘は早速それに乗り換えることにした。

今年4月にマイチェンを受けたサクラ。このボディカラーが新色の『水面乃桜―ミナモノサクラ―』。
今年4月にマイチェンを受けたサクラ。このボディカラーが新色の『水面乃桜―ミナモノサクラ―』。    佐藤亮太

それから間もなくして、初の輸入乗用軽自動車EVが日本上陸を果たしたというニュースが流れてきた。そう、中国のBYDが日本の軽自動車規格で専用設計した『ラッコ』(RACCO)がそれだ。同じ乗用軽自動車EVを身近に持つ筆者としては、やはり『未来の軽を、ちょっとお先に』をキャッチコピーとするこのニューモデルは気になるところだ。

聞くところによればその販売台数は、8月10日の時点で1000台を突破。販売開始直後のいわゆる初速は、事前の個人的な予想を大きく超えていた。果たしてそのラッコとは、どれほどに優秀なEVなのか。そしてそれを迎え撃つ、日本が誇るサクラの進化は。

今回はこの2台のモデルを同時に取材することで、それぞれの魅力を探ってみることにした。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

新型『日産サクラ』で『BYDラッコ』を乗りに行くの前後関係

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