【カルマ・レヴェーロ 上陸】ブラックベリーQNX、統合コクピットのデモカーに オートモーティブワールド

公開 : 2020.01.17 06:05

カルマ・レヴェーロを日本で撮影。フィスカー・カルマとしてデビューしたモデルです。東京都・お台場で開催中の「オートモーティブワールド2020」に展示されています。

新型レガシィも、ブラックベリー

ーーMicrosoftがPCの代名詞であるように、
BlackBerry QNXはコネクテッドカーの代名詞であるーー

タイム誌がこう評するように、2000年代のスマートフォン市場を席巻したカナダのブラックベリー社(BlackBerry)は現在、コネクテッドカーの世界で組込み型システムのイノベーターとして主導権を握りつつある。

オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー
オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー

例えば、昨年アメリカで発表されたスバルの新型レガシィとアウトバック(北米仕様)。11.6インチというフルHDの大きな縦型ディスプレイを備えたインフォテインメント・スクリーンが話題になった。

その新型レガシィの統合コクピット・システムに採用されたのがブラックベリーの「QNXハイパーバイザー」だ。

QNXハイパーバイザーとは

そもそも、デジタルメーター、カーナビ、インフォテインメント/エンタメ系システムという諸機能は、現代の新型車にとって大きな商品力となるにもかかわらず、それぞれの特性にあわせたOSとコンピュータが必要となっている。

具体的には車両の安全性に直結するメーターまわりの制御には信頼性が高いOSが必要となり、スマートフォン連携などのアプリケーションまわりには汎用性が高いOSが求められている。

オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー
オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー

「QNXハイパーバイザー」はこうした複数の動作環境を1つのSoC(システム・オン・チップ)上で安全に共存させる仮想化環境テクノロジーだ。

新型レガシィの縦型ディスプレイのメニューに「Map」「Car Info」「MySubaru」「Media」「Apps」という様々なアイコンが並び、ユーザーがシステムの違いを意識することなく操作できるのは、QNXハイパーバイザーを応用した統合コクピット・システムのおかげである。

その技術のデモカーが現在東京に展示されていて、珍しいクルマがベースとなっている。

カルマ・レヴェーロ 内装を撮影

1月17日まで東京都・お台場で開催されているクルマの先端技術展「オートモーティブワールド2020」では、「カルマ・レヴェーロ」がブラックベリーQNXのデモカーとして登場している。

かつてフィスカー・オートモーティブが生産していた「カルマ」を、後継会社カルマ・オートモーティブが誕生し、アップデート版のカルマ・レヴェーロとして製造しているもの。

オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー
オートモーティブワールド2020のBlackBerryブースに展示された「カルマ・レヴェーロ」の統合コクピット・コンセプトカー

日本ではなかなか見ることができないPHV、レヴェーロの実車を撮影することができたのでご紹介しよう。

前述のように、ブラックベリーQNXの統合コクピット・コンセプトカーとしてカスタマイズされている車両であることをご理解いただきたい。

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