愛を持って『スズキ・ジムニー・ノマド』を語ろう(後編) 納車を待つ時間も楽しい! 強靭なラダーフレームなど、その走りに感動

公開 : 2026.08.10 11:50

昨年1月30日に発表されるや否やオーダーが殺到。オーダー再開までちょうど1年を要した『スズキ・ジムニー・ノマド』を、実際に購入したというスーパーカー超王こと山崎元裕が取材。愛を持ってその魅力を語ります。

現行型でトランスファーレバーが復活

それではまず、オフロードコースで試乗した4速ATモデルの走りをレポートしていこう。

現行型で再びトランスファーレバーが復活したジムニー・シリーズ。ドライバーは路面状況などに応じて、『2H』(2WD)、『4H』(4WDハイ)、『4L』(4WDロー)のモードを切り替えることができ、今回オフロードコース試乗で選んだのはもちろん4Lモードだ。

まずは、4速ATモデルで富士ヶ峰オフロードコースをドライブ。
まずは、4速ATモデルで富士ヶ峰オフロードコースをドライブ。    平井大介

オフロードに足を踏み入れてまず印象的だったのは基本構造体となるラダーフレームが持つ強度、そして剛性の高さ。ホイールベースを延長したことで捻じり剛性が低下することを意識したスズキは、ノマドのために独自のセンタークロスメンバーやXメンバー、そしてサイドフレームリーンフォースなどを追加した専用のラダーフレームを設計。その強靭さにはタフなオフロードコースの中で、何回も感動させられることになった。

さらにフレームとボディを接続するボディマウントゴムも、それ自体を大型化したばかりではなく、上下方向には柔らかく、水平方向には硬い特性を与えることで、乗り心地と高い操縦安定性を両立。それはオフロードのみならず日常的にノマドを使用する中でも大きな魅力として伝わるだろう。

低速域から十分な厚みを感じさせるトルク

搭載される1.5Lの直列4気筒DOHC16バルブエンジンは、最高出力で101ps、最大トルクでは130Nmをスペックシートに掲げるが、オフロードコースではやはり低速域から十分な厚みを感じさせるトルクのキャラクターが印象的だ。

このエンジンやミッションからのノイズや振動もキャビンに伝わるまでには見事に処理され、走りに高級感を生み出す大きな理由となっている。

1.5L直4エンジンは、最高出力101ps、最大トルク130Nmというスペック。
1.5L直4エンジンは、最高出力101ps、最大トルク130Nmというスペック。    平井大介

さらにオフロードコースで好印象を抱いたのは、ジムニー伝統の3リンク式リジッドアクスル式サスペンションが実現する走破性だった。一般的にバネ下重量の重さや乗り心地の悪化、トラクション性能やスペース効率の制約など様々なデメリットがあるサスペンションであるのは確かだが、実際にオフロードでのノマドの走りを体験してみれば、その優れた接地性や対地クリアランスの大きさが魅力的であることがわかる。

ローラー台を用意してスタック状態を再現し、ここから標準装備される電子制御ブレーキLSDトラクションコントロールの作動を確認するセクションでは(4Lモードでのみこの制御が入る)、その効果を容易に理解することができた。

ヒルホールドコントロール、ヒルディセンドイコントロールの制御も自然で、特に7%以上の勾配で車速が25km/h以下の場合に作動する後者は、ブレーキを踏まずにステアリング操作に集中できるというところが嬉しい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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