愛を持って『スズキ・ジムニー・ノマド』を語ろう(前編) スーパーカー超王が実際に購入! 「デザインは機能に従う」の好例

公開 : 2026.08.10 11:45

昨年1月30日に発表されるや否やオーダーが殺到。オーダー再開までちょうど1年を要した『スズキ・ジムニー・ノマド』を、実際に購入したというスーパーカー超王こと山崎元裕が取材。愛を持ってその魅力を語ります。

沖縄で最初に購入したクルマ

いきなり個人的な話になるが、筆者は現在、神奈川県横浜市と沖縄県国頭郡恩納村との間で、いわゆる2拠点生活を送っている。その沖縄に居を構えた時に最初に購入したクルマが、スズキが当時発表して間もなかった第4世代の『ジムニー』だった。

軽自動車規格のコンパクトなサイズ、機能性、あるいは機動性の高さを最大のセールスポイントとするジムニーは、沖縄でのカーライフにはまさに最適な1台だと思えたからだ。

スズキ・ジムニー・シエラの5ドアバージョン、『ジムニー・ノマド』を取材。
スズキ・ジムニー・シエラの5ドアバージョン、『ジムニー・ノマド』を取材。    平井大介

ジムニーの魅力は世界的にも広く評価されている。その一例ともいえるのが、筆者も選考委員を務めるワールド・カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、2019年の『ワールド・アーバン・カー・オブ・ザ・イヤー』を受賞したこと。この賞を日本車が獲得したのは初であり、良い物は必ず世界に認められることが実証された瞬間でもあった。

しかし『ジムニー』、そして同時に発表された、1.5Lの直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載するとともに、ダイナミックなオーバーフェンダーを採用し、より精悍な外観が与えられた『ジムニー・シエラ』の先には、さらなる魅力的なストーリーが待っていた。

それが今回ようやく試乗することができたジムニー・シエラの5ドアバージョン、『ジムニー・ノマド』の誕生である。

ジムニー・ノマド購入を決断

そのスタイルを見て、ジムニーやジムニー・シエラを大きく超える魅力を確信した筆者は、2025年1月30日にジムニー・ノマドが発表されると(発売は同年4月3日とされていた)、それを購入することを決断。

ちなみにこの時の受注は2月3日に一時停止されることになるのだが、これはわずか5日間で、月間販売計画台数の40倍以上にあたる約5万台もの受注があったことが理由だった。

今年1月30日に追加された新色の『グラナイトグレーメタリック』。
今年1月30日に追加された新色の『グラナイトグレーメタリック』。    スズキ

そこでスズキは、マルチ・スズキ・インディアでの月間生産台数を、当初計画の1200台から約3300台へと増産することを決定。そして今年1月30日から受注を再開するとともに一部仕様を変更し、7月1日から発売することを発表する。

紆余曲折があったものの、筆者のジムニー・ノマドは最終的に仕様変更後の『2型』、その4速ATモデルになった。ボディカラーはこの2型で追加設定された、新色の『グラナイトグレーメタリック』を選んでみた。

シエラよりも高級感や落ち着きを感じる

今回、静岡県富士宮市の朝霧高原を中心に行われたジムニー・ノマド(2型)の試乗会では、4速ATモデルで富士ヶ峰オフロードコースをドライブしつつ、5速MTモデルはオンロードでドライブすることができた。

前者には林間コース、急な上り坂、すり鉢、ブレーキLSD体験、モーグルなどのセクションがあり、オフロードで走りを十分に確認できるものだ。

ホイールベース2590mmは、3ドアのシエラに対して340mm長い数字。
ホイールベース2590mmは、3ドアのシエラに対して340mm長い数字。    平井大介

まずは、自分も購入した4速ATモデルで、オフロードコースの走りを楽しむ。

参考までにノマドのボディサイズは、全長3890mm、全幅1645mm、全高1725mm、ホイールベース2590mmとなるが、これは3ドアのシエラに対して全長、ホイールベースともに340mm長い数字となる。

ボディ全体を見た第一印象は、やはりシエラのそれよりも高級感や落ち着きを感じさせるもの。ホイールベースのみが延長され、前後のオーバーハング量は変わらないから、オフロード走行を積極的に楽しみたいユーザーには気になる3アングルも、アプローチアングルとデパーチャーアングルは、それぞれ36°、47°とシエラに共通。

ランプブレークアングルのみ、シエラの27°から23°に狭まっているが、それでもその走破性には大きな期待が持てる。210mmの最低地上高も必要にして十分だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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