メルセデスAMGの高性能EV『GT 4ドア・クーペ』に価格を抑えた『53』モデル登場 直列6気筒のエンジン音再現

公開 : 2026.08.10 07:45

メルセデスAMGは新型『GT 53 4ドア・クーペ』を発表しました。既存のGT 63よりも出力を抑えた代わりに、低価格化と航続距離の大幅な向上を実現。直列6気筒のエンジン音も再現しています。

デュアルモーターで544ps

メルセデスAMGは、高性能EV『GT 4ドア・クーペ』のラインナップに新モデル『53』を追加した。出力を抑えることで、航続距離の向上とより手頃な価格を実現したバージョンだ。

5月に発表された最上位モデル『GT 63』との最大の違いはパワートレインにある。モーターが1基少なく、計2基で四輪を駆動する。合計出力544ps、最大トルク81.6kg-mとなり、GT 63の1169psと142.3kg-mから大きく低下している。

メルセデスAMG GT 53 4ドア・クーペ
メルセデスAMG GT 53 4ドア・クーペ    メルセデスAMG

0-100km/h加速タイムはGT 63の2.4秒に対し、新型GT 53は3.5秒とされている。最高速度は標準仕様で230km/hに制限され、オプションのAMGドライバーズパッケージ装着時は250km/hとなる。一方、GT 63は300km/hに達するように設定可能だ。

合成エンジン音と疑似シフトチェンジ機構にも違いがある。GT 63ではV8エンジンのサウンドとパワーデリバリーを参考にしていたのに対し、GT 53ではターボチャージャー付き3.0L直列6気筒をベースとしている。メルセデスAMGによると、従来のドライブトレインの音響特性を再現するため、6気筒エンジンのサウンドをサンプリングしたという。

航続距離は大幅に向上

800Vの電気アーキテクチャーと106kWhの水冷式バッテリーも共通だが、モーターを1基減らしたことで、航続距離は696kmから800km(WLTP)に向上した。最大600kWのDC充電に対応し、理想的な条件下ではわずか10分で最大500km分の航続距離を回復できるとされる。

ライバルのポルシェタイカン4Sと比較すると、GT 53は合計出力こそ同等だが、トルクで約9kg-m上回り、0-100km/h加速は0.2秒速く、DC充電能力はほぼ2倍である。WLTP航続距離は、タイカンでどのバッテリーを選択するかにもよるが、GT 53の方が160~250km程度長くなる。

メルセデスAMG GT 53 4ドア・クーペ
メルセデスAMG GT 53 4ドア・クーペ    メルセデスAMG

GT 53は、アダプティブダンピング機能付きのエアサスペンションと、トルクベクタリングシステムを採用している。速度や走行状況に応じて角度が変化するリアスポイラーなど、アクティブエアロダイナミクスも搭載しており、オプションのアクティブリアディフューザーは空気抵抗を低減しつつ、高速走行時の安定性を向上させるという。

英国では右ハンドル車の納車が今年後半に開始される見込みだ。英国価格はまだ確定していないが、ドイツでは11万5430ユーロ(約2100万円)から販売される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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