【ウイルスへの感染予防】クルマの正しい除菌方法は? 「家庭用」のクルマ使用、要注意

公開 : 2020.03.10 19:16

新型コロナウイルスへの感染予防で、クルマでの通勤を推奨したり義務付けたりする企業も少なくありません。予防のために、どこを除菌すべきか? 方法は? そもそも効果のほどは、どれくらい? 調べました。

ウイルスへの感染予防 クルマにも除菌が必要?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

新型コロナウイルスへの感染予防から、在宅勤務や時差出勤を実施する会社が急激に増えている。

中には、公共交通機関での通勤を禁止し、自家用車や社用車、カーシェアやレンタカーなどクルマでの通勤を推奨したり義務付けたりする企業も少なくない。

クルマの除菌、どこをすべきか?
クルマの除菌、どこをすべきか?

そこで気になるのがクルマの除菌だ。電車やバスよりも安全度が高いと考えられるが、前に使った人が感染者だったら接触感染を引き起こす危険性もある。

特に社有車やカーシェア、レンタカーなど自分以外の人が乗るクルマに関しては除菌対策をしっかり講ずるのが賢明だろう。

では、どこを除菌すべきか?

まずはクルマを運転すれば確実に手が触れるハンドルやシフトノブ、サイドブレーキ、ドア開閉レバーや各種スイッチ類……。また、シート周り(シートベルト、シート本体、アームレスト、ヘッドレストなど)も可能な限り除菌しておいた方が安心だ。

小さな子どもが同乗する機会があるクルマなら、チャイルドシート本体、チャイルドシートについているハーネス、バックルなども注意が必要。

シートカバーはまるごと洗濯機で洗えるので除菌成分が入った洗剤でしっかり洗っておこう。

カバーはネットに入れて洗濯機で丸洗いできて、一晩の部屋干しで翌朝には乾燥するような速乾素材でできているものも多い。除菌剤が配合された洗濯用洗剤でこまめに洗っておけば安心度も高まる。

樹脂部分はアルコール成分の入った除菌シートなどでこまめに拭いておくと良いだろう。(樹脂によってはアルコールに弱いタイプもあるので要確認)

厚労省が推奨する消毒方法/アルコール濃度は?

クルマを使う場合、自衛策として比較的安価で日常的に除菌ができる方法を紹介したい。

厚生労働省の公式サイトでは接触感染を予防するために効果がある殺菌や消毒の方法として以下を紹介している。

「接触感染を予防するためには、手がよく触れるところ、たとえば、ドアノブ、スイッチ、手すり、エレベーターのボタン、テーブルやカウンター、共用で使うもの(トングやメニュー等)などについて、消毒用アルコール(70%)や界面活性剤を含む住居用洗剤等で定期的な清拭をすることが有効です」

「特に小さなお子さんが接触する機会が多い場合はこまめな清拭をお願いします」

注意すべきは、消毒用アルコールは70%が望ましいという部分。

なぜ、100%ではなく、70%が良いのか?100%の方が効き目が強くなるのでは? と思ってしまいそうだが、100%だと一瞬で揮発してしまい、完全に殺菌される前に消えてしまう。

瞬時に揮発してしまうと殺菌効果は大きく劣ってしまうゆえ、水との重量比率がアルコール分70%の時がもっとも殺菌効果が高い黄金比となる。

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