【詳細データテスト】BMW X7 小型車並みの制動距離 リムジン並みの静粛性 ハンドリングと乗り心地のバランスも上々

公開 : 2020.09.19 11:50  更新 : 2020.09.22 05:54

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

曲がりくねった狭い山間路を飛ばすのは、このクルマでは容易なことではない。しかし、広くてスムースな、速度域の高い道路を走る際のマナーはやはりみごとだ。

グリップは有り余るほどで、これほどのウェイトとサイズを持つクルマに期待するレベルを超えている。オプションの四輪操舵と、やや手応えは軽いが正確でレスポンスに優れるステアリングは、自信を持って操作でき、車体を実際よりも小さく感じさせる助けになる。

ワインディングが得意とはお世辞にもいえない巨大なクルマだが、コーナリングのペースを上げてもグリップレベルやスタビリティは高い。ロールは小さくないが、正確なステアリングとオプションの4WSもあって、車体の大きさを意識させない。
ワインディングが得意とはお世辞にもいえない巨大なクルマだが、コーナリングのペースを上げてもグリップレベルやスタビリティは高い。ロールは小さくないが、正確なステアリングとオプションの4WSもあって、車体の大きさを意識させない。    MAX EDLESTON

もちろん、その範疇に治っている間は物理法則の支配をうまく逃れている。とはいえ、コーナーに入れば、横方向の挙動はかなり発生する。ロールに抗うアクティブスタビライザーを含むシャシー制御システムである、2450ポンド(約34.3万円)のエグゼクティブドライブ・プロパッケージを装着していてもだ。

そのロールは徐々に起きるよう抑えが効いているので、動きはじめても驚きを呼ぶことはない。それでも、速度の高いコーナリングをするならば、その傾きぶりはふらついて危険な状況に陥りそうだと感じるのではなく、むしろかなり楽しくさせてくれるものではないだろうか。

このX7はコーナリング中でも、進路がぶれることを避けるのに十分なホイールトラベルをいつでも残しているように感じられる。それだけに、旋回時でもスタビリティはめざましいままだ。

公道上でこれだけの寸法と重量を速いペースで走らせるために、ドライバーは常にクルマ任せではない操縦を求められる。しかし、この最大のMパフォーマンスモデルは、ペースを上げればグリップとアジリティを発揮するいっぽうで、ゆったり走れば扱いやすいスタビリティと快適な乗り心地を披露する。そのバランスは、衝撃的なほど運動性の完成された、予想しなかったほど魅力的なドライビングを実現する。

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