【たまにみる外車のタクシー】なぜ導入? 導入ハードル/維持苦労も 一方2つのメリット リピーター獲得にも

公開 : 2020.10.09 05:50  更新 : 2021.10.13 12:19

輸入車タクシー 実は手厚い保証魅力

ここまでの話を聞くと、輸入車タクシーはデメリットばかりの自己満足というイメージになってしまいそうだが、もちろんメリットも存在する。

そもそもタクシー運転手を稼業にするような人は根っからのクルマ好きもいる。それであれば自分の好きなクルマで仕事をすればモチベーションも向上するというのがまず1つ。

また、やはり国産車に比べて高級感のある内装や乗り味はリピーターの獲得にも一役買ってくれるそうだ。

また、タクシーのベースとするのは完全な新車ではなく、試乗車や展示車アップの個体が中心で、場合によっては新車よりも100万円以上安く買えることも少なくないとのこと。

そして非常に現実的なメリットとなると、メーカー保証の手厚さになる。

実は輸入車メーカーによっては保証期間が3年、または5年で、走行距離が無制限となるところが存在しているのである。

国産メーカーは3年6万kmや5年10万kmが一般的ではあるが、タクシーは年間で平均5~6万kmを走破するので、あっという間に保証が切れてしまうのだ。

そのため、走行距離に制限のない輸入車をタクシーにするということは、修理に時間がかかっても修理代が発生することがないため、余計な出費のリスクを低減できるという大きなメリットが存在しているのである。

現在はメーカー側にとっても、クルマに厳しいと言われる日本の道路状況で数十万kmも走ってくれるタクシーは良いデータになるらしく、ウィンウィンの関係となっているようだ。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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