【オープンでもスーパーファスト】フェラーリ812 GTSへ試乗 0-100km/h 3.0秒 339km/h超

公開 : 2020.11.13 10:20

自然吸気V型12気筒を搭載する812スーパーファスト。フォールディング・ハードトップ仕様となる、GTSが登場しました。秀でた動的性能と角の取れた仕上がりで、見事なスーパー・グランドツアラーに仕上がっているようです。

もくじ

フォールディング・ルーフを得た812
傑作の自然吸気V型12気筒
0-100km/h 3.0秒以下、最高速339km/h以上
劇場的な刺激を楽しめる至福の時間
フェラーリ812 GTS(英国仕様)のスペック

フォールディング・ルーフを得た812

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
AUTOCARの読者なら、フェラーリがスーパーファストと呼ぶスーパーカーをご存知だろう。今回ご紹介するのは、屋根を折り畳めるタイプ。フェラーリは、812 GTSと名付けた。

スーパーファストという名前を失ったかわりに、フォールディング・ルーフを獲得。45km/hまでの速度域でなら、開閉が可能となる。ルーフのメカニズムと補強が加えられ、車重は75kg増えている。

フェラーリ812 GTS(英国仕様)
フェラーリ812 GTS(英国仕様)

フロントに収まるのは812スーパーファストと呼ばれるゆえんの、9000rpmまで回る6.5L V型12気筒自然吸気エンジン。最高出力は800psを発揮する。812という数字は、ここから来ている。

トランスミッションは7速デュアルクラッチATで、後輪を駆動。巨大な馬力を受け止めるタイヤが2本だと心もとないが、トラクションやスタビリティ、リミテッドスリップデフのコントロールなど、複雑な電子制御システムがバックアップしてくれる。

オーバーステアの加減を調整してくれる、サイドスリップ・コントロールも付く。腕利きのドライバーを満足させるため、電子制御を完全にオフにもできる。

サーキット走行で、思い切り楽しむために。あるいは、最近のテムズ川での事故のように、派手な失敗を招くかもしれないけれど。

クルマのカテゴリーで分けるなら、812 GTSはスーパー・グランドツアラーに当てはまると思う。アストン マーティンDBSスーパーレッジェーラ・ヴォランテや、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ ロードスターがライバル。並べるのは、この程度だろう。

傑作の自然吸気V型12気筒

価格は高い。英国では29万3150ポンド(3957万円)から。実際に購入するなら、いくつかのオプションは選びたい。選択肢は沢山用意されている。

シートは2脚。小型犬に良さそうな、小さなリアシートすらない。そのかわり、ランボルギーニのスパイダーと違って、フロントシート周りの空間はスーパーファストと同等。フォールディング・ルーフでも、シートを後ろにスライドできる。

フェラーリ812 GTS(英国仕様)
フェラーリ812 GTS(英国仕様)

妥当な運転姿勢が取れるシートは上質で、サポーティブ。ステアリングホイールは、もう少し手前に引っ張りたい、と思う人もいそうだ。真円ではないステアリングのスポークには、複雑なボタン類が並ぶ。

操作系など、全体のレイアウトも良い。ドライバーの正面には、小さなモニターが2面。インフォテインメント・システムとトリップコンピューター、オイルやタイヤの温度、それ以外のシステムなどのインターフェイスになる。少し見にくい。

エアコンの送風口のデザインは、とても良い。助手席側の正面にも小さなモニターが付く。812 GTSがどれだけ高速で突き進んでいるのか、数字で確認できる。

シルバーに塗られたプラスティックが、金属のフリをしている部品もある。もう少し質感は高くても良いと思うが、樹脂の方が軽く作れる。

フェラーリのV12は傑作。この内燃エンジンは、とても20世紀的な技術であることに間違いない。いつの日か、蒸気機関のように、限られた場面で楽しむようになるのだろう。

サウンドも素晴らしい。一度聞けば忘れない。とてもスムーズで、高貴で興奮を誘う。これこそ、自然吸気のV型12気筒だ。

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