【三菱デリカのゆくえ】ディーゼル後、プラグインハイブリッドの可能性は トヨタRAV4と関連あるか

公開 : 2020.12.29 11:05

オフローダー・ミニバンの三菱「デリカD:5」。エクリプス・クロスのディーゼルが廃止になり、デリカのパワートレインにも動きがあるかもしれません。

予想外 ディーゼル仕様のディスコン

text:Kenji Momota(桃田健史)

根強い人気を誇る、オフローダー・ミニバン。

三菱自動車工業(以下、三菱)の「デリカD:5」はこの領域を独壇場としている。

三菱デリカD:5
三菱デリカD:5    三菱

他に類のない、押し出し感むき出しのフロントマスク。安定した悪路走破性を誇る四輪駆動性能。

全長4.8m車としては、3列目もしっかりとした居住性を誇る車内レイアウト。そして、トルクフルな2.2Lディーゼルエンジンが特徴だ。

ところが……。

その2.2Lディーゼルの存続について、多くのユーザーが懸念していたことが起こった。

三菱が2020年12月4日にオンラインで発表の、ビックマイナーチェンジした「エクリプス・クロスクロス」からディーゼルの名が消えたのだ。

1.5L直噴MIVEC 4気筒ターボは前モデルから継承されたが、ディーゼルの代わり「アウトランダーPHEV」から移植した2.4L MIVEC 4気筒とツインモーターを持つ4WDとなった。

AUTOCARでは今年7月上旬に、エクリプス・クロスに関する質問表を三菱本社に送り、そこから得た回答を基に、同モデルの今後を占う記事を掲載している。

その際、三菱側は「2019年6月のディーゼル投入以降は、ガソリン車の4WD比率が減少している」

「4WDの高い走破性、走行安定性を求めるお客様はディーゼルを選ぶ傾向がある」とディーゼル堅調としていたのだが……。

ディーゼル廃止 PHEV化は必然か?

正直なところ、エクリプス・クロスで三菱ファンが待ち望んだ2.2Lディーゼル採用が、たった1年半で終了してしまったことに、筆者はとても驚いた。

それと同時に、三菱のみならず、自動車メーカー各社が置かれている大きな時代変革を改めて思い知った。

三菱エクリプス・クロス
三菱エクリプス・クロス    田村 翔

では、本題であるデリカD:5のディーゼルは今後、どうなるのだろうか?

エクリプス・クロスと同様にPHEVとなり、ディーゼルはディスコン(生産中止)になるのだろうか?

今年7月上旬に、エクリプス・クロスに加えてデリカD:5についても三菱本社に聞いている。

その際は「電池等の電装品搭載が室内空間、荷室容量に与える影響を考えると、現段階では予定はない」という回答だった。

いまになってこの回答分を見ると「現段階」というところがキーポイントなのだと思う。

その「現段階」とは、7月27日発表の新中期経営計画(2020~2022年度)「スモール・バット・ビューティブル」の「発表前」という意味と、同計画で記載されている商品戦略のロードマップに関連している。

同ロードマップでは、2020年度中のエクリプス・クロスPHEV発売が明記されている。

加えて、2021年度に次期「アウトランダー」、さらに2022年度に次期「アウトランダーPHEV」とあるが、では次期「デリカD:5」はいつ登場なのか?

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