その存在意義は? メルセデスAMG CLE53カブリオレに乗って考える、2ドアモデルの魅力【スーパーカー超王が斬る】

公開 : 2026.03.03 12:05

現在の自動車マーケットにおける中心的は、SUV、クロスオーバー、ミニバンです。スーパーカー超王こと山崎元裕が、メルセデスAMGの『CLE53 4MATIC+カブリオレ』に乗り、2ドアの存在意義と魅力を考えます。

2ドアモデルは完全に縮小の傾向

現在の自動車マーケットにおける中心的な存在は、SUVやクロスオーバー、あるいはミニバンといったカテゴリーのモデルたちだ。その実用性や機能性が高く評価されているのだろう。

セダンやワゴンは、それでもなお確かな需要はあるようだが、かつてそのスポーティでラグジュアリーなスタイルに憧れた2ドアモデルは、スポーツカーブランドを除けば完全に縮小の傾向にある。

2ドアモデルは、スポーツカーブランドを除けば完全に縮小の傾向にある。
2ドアモデルは、スポーツカーブランドを除けば完全に縮小の傾向にある。    メルセデス・ベンツ日本

今回試乗したのは、メルセデスAMGの『CLE53 4MATIC+カブリオレ』(以下CLE53カブリオレ)だが、メルセデスAMGでほかにラインナップされている2ドアモデルは、『CLE53 4MATIC+クーペ』、『SL43』と『SL63 4MATIC+』、そして『GTクーペ』があるのみ。

メルセデス・ベンツ・ブランドに至っては、『CLE200クーペ・スポーツ・スタイル』と『CLE200クーペ・スポーツ』、『CLE200カブリオレ・スポーツ』が限られた選択肢となる。

それでは、そのCLEクラスとは何なのか。それを解説すればメルセデス・ベンツの中における、現在の2ドア車の立場が少しは理解できるかもしれない。

日本では2024年から発売されているCLEクラスは、それまでのCクラス・クーペとEクラス・クーペを統合した後継車として誕生したものだ。クーペとカブリオレの両ボディこそ用意されてはいるが、かつてはあのSクラスにさえ2ドア・クーペ&カブリオレがラインナップされていたことを考えると、感情的にはやはり寂しさを感じずにはいられないが、これもまたビジネスの厳しい世界である。

今も大好きなスタイルであることに変わりはない

そのような事情はさておき、筆者としては今も大好きなスタイルであることに変わりはない試乗車、CLE53カブリオレのステアリングホイールを握る。

搭載されるエンジンは、『M256M』型と呼ばれる2996ccの直列6気筒DOHC。そもそもM256型は、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)をエンジンと9速ATの間に組み込んだマイルドハイブリッドシステムとともに、電動スーパーチャージャーとターボチャージャーを備えることで、全域にわたる魅力的なトルク特性を実現したパワーユニットだ。

今回試乗した、メルセデスAMGの『CLE53 4MATIC+カブリオレ』。
今回試乗した、メルセデスAMGの『CLE53 4MATIC+カブリオレ』。    山崎元裕

これをベースに、おそらくはモディファイドを示すのだろう、最後のMが意味するところであるメルセデスAMGによる、吸排気システムに始まり、スーパーチャージャーとターボなどにまで至る改良を経て、449psの最高出力と560Nmの最大トルクを得たというのが、このエンジンの概要となる。

正式には『AMGスピードシフトTCT 9G トランスミッション』と呼ばれる9速ATが常にスムーズな動きを見せること、そしてモーター、スーパーチャージャー、ターボの制御がシームレスな、またナチュラルで力強いトルクフィーリングを演出してくれることで、ドライバーはカブリオレのスタイルから想像したとおりの、ラグジュアリーを感じる走りを楽しむことができる。

『コンフォート』から、さらに『スポーツ』、『スポーツ+』にドライブモードをスイッチしていくと、その先に待つのはメルセデスAMGのブランドを掲げるモデルに恥じないスポーツ性だ。とはいえここでもその感覚にはスパルタンという表現はあてはまらず、コーナーでもあくまでもその動きはジェントルに徹していたのが印象的だった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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