【偉大なる自動車旅行】一生に一度は走りたい道 18選 グランド・ツーリング

公開 : 2021.02.03 06:05

リエージュ・ローマ・リエージュ

1930年代、最も過酷な冒険はリエージュ・ローマ・リエージュだった。このレースは、わずか5日間で5150kmもの距離を走り、クルマが壊れるような過酷なステージで評判を呼んだ。第1回目のレースでは、ブガッティ・タイプ49に乗ったウィリー・トゥーサンとアルフォンス・エブラールが優勝した。

1960年代にはルートが変更され、リエージュ・ソフィア・リエージュとなり、1965年から1971年にかけてはマラソン・ドゥ・ラ・ルートとしても知られるようになった。現在は4日間にわたって行われるクラシックカーラリーとして開催されている。

リエージュ・ローマ・リエージュ
リエージュ・ローマ・リエージュ

モンテカルロ・ラリー

現代のモンテカルロ・ラリーは、WRCカーの限界を試すものだが、1911年には今以上に大きな冒険としてスタートした。モナコ公国をゴール地点として、遠く離れた欧州の各都市から出発したのだ。この伝統は1960年代に入っても続いており、2400kmを走行することもあった。

現代のWRCとは別に、一般人でも参加できるモンテカルロ・ヒストリック・ラリーがある。コル・デ・トゥーリーニなどのクラシックなステージが多く、参加者はグラスゴーやマラケシュなど遠く離れた都市からスタートしなければならない。

モンテカルロ・ラリー
モンテカルロ・ラリー

ミッレミリア

ミッレミリアは今でこそ華やかなクラシックカー・イベントとなっているが、元々はブレシアからローマまでのノンストップ・ダッシュとして始まった。1600kmを公道で走るというものだが、刺激的なことに、レースが行われている間、日常の交通は遮断されていなかった。

スターリング・モスは1955年にコ・ドライバーのデニス・ジェンキンソン(写真)と共にミッレミリアのトロフィーを手にした。事前に用意されたペースノートを使い、メルセデス・ベンツ300 SLRに乗り、平均速度157.65km/hで10時間7分48秒で完走した。このタイムは、同コースで一度も更新されたことがない。

ミッレミリア
ミッレミリア

タルガ・フローリオ

今では誰でもタルゴ・フローリオのルートを走ることができるが、そのためにはシチリア島まで行かなければならない。努力すれば、この島でレースのアイデアを思いついたヴィンチェンツォ・フローリオのおかげで、風光明媚で挑戦的なドライブを楽しめる。

フローリオは1906年に自身の名を冠したレースを開始した。合計446km、シチリア島を3周するもので、瞬く間にモータースポーツで最も重要なイベントの1つとなり、フィンランド人のレオ・キヌーネンがポルシェ908/3を駆り、平均速度128.5km/hを記録し、わずか33分36秒で1周を終えた。

タルガ・フローリオ
タルガ・フローリオ

レースは1973年まで開催されたが、安全上の問題から再開催は不可能となった。この写真に写っているのは、1921年の大会でアルファロメオ20-30 ESを駆る若いレーサー、エンツォ・フェラーリだ。

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