【詳細データテスト】マクラーレンGT 融通の効くパワートレイン 鋭いハンドリング 遮音性が最大の弱点

公開 : 2021.02.06 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆

これこそGTの開発において、マクラーレンが使い勝手に大きな変化をもたらすべく、多大な努力を求められた項目だ。

GTのボディ設計は、かなりの積載容量をもたらした。ところが、高速走行における洗練性がかなり犠牲になっている。というのも、シート後方の、ゴルフバックさえ積み込めるスペースが、同時に反響室にもなってしまうからだ。

風切り音もエンジン音もうまく抑えられているのだが、ロードノイズやタイヤからの振動がダイレクトに室内へ入り込む。その原因が、リアの広いラゲッジスペースだ。
風切り音もエンジン音もうまく抑えられているのだが、ロードノイズやタイヤからの振動がダイレクトに室内へ入り込む。その原因が、リアの広いラゲッジスペースだ。    OLGUN KORDAL

これにより、21インチのリアタイヤから発生するノイズやバイブレーションが、室内へ妨げるものなくダイレクトに侵入してきてしまうのである。

クルージング中、エンジン音はうまく抑えられている。室内に響く騒音は、ほとんどがロードノイズだ。制音タイヤを履かせ、さまざまな遮音策を施したのにもかかわらず、かなりはっきりと耳に届くのである。

念のためにいっておくと、風切り音は低く抑えられている。それでも、113km/h巡航時の騒音値は74dBを計測した。コンチネンタルGTなら、同じスピードで66dBにすぎないところだ。

ドライビングポジションの長所と短所については、すでに触れたとおりだ。おおむね快適なのだが、サポートには不足するところがある。乗り心地はしなやかで心地よいが、速度を上げると、安定性や穏やかさ、ゆったりした走りっぷりに関して、常に満足させてくれるというわけではなくなる。

関連テーマ

おすすめ記事

 

マクラーレンの人気画像