【抜群のシャシー性能】アウディRS Q8試乗 驚異のコーナーリング

公開 : 2021.05.21 05:45

アウディRS Q8に試乗しました。巨大タイヤを感じさせない乗り心地とコーナーリング性能が圧巻の1台です。

もくじ

Q8のデザイン 美しく未来的
日本に導入されたのは「RS」モデル
巨大タイヤ感じさせぬ乗り心地
まさに驚異のモンスターSUV
アウディRS Q8のスペック

Q8のデザイン 美しく未来的

text:Tatsuya Otani(大谷達也)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

アウディQ8には忘れられない思い出がある。

その国際試乗会が開催されたのは、日本からみると地球の裏側にあたる南米チリ。

アウディRS Q8
アウディRS Q8    神村 聖

成田を飛び立って首都サンチャゴ経由で目指すカラマ空港までは、およそ30時間の旅だった。

しかも、試乗会場は砂漠のまん中で、まるで火星の地表を走っているかのような異次元空間。初めて南米を訪れたわたしにはなにもかも驚きの連続だった。

ただし、Q8自体はバツグンに良いクルマだった。

砂漠のなかの1本道(幸運にも舗装路)を突っ走っていてもロードノイズや風切り音は極端に小さく、車内は静寂そのもの。

しかも試乗車に装備されていたエアサスペンションがときにソフトに、ときにたくましくボディを支えてくれるので、走りは軽快なのに荒れた路面でも乗り心地は恐ろしく快適だった。

唯一の弱点は3.0L V6ガソリン・エンジンの低速トルクが物足りないことだったが、この問題は日本導入時までに解消されていて、まさに不満のない仕上がりとなっていた。

それ以上に魅力的に思えたのがQ8のデザインである。

アウディ自身はQ8のボディスタイルをSUVクーペと説明するが、ルーフが途中から徐々に下降する典型的なファストバック・スタイルではなく、Q7よりも低く設定したルーフを後方まで水平に伸ばしたあと、テールゲート部分ですぱっと切り落とす手法が用いられた。

これはもともとキャビンスペースとスタイリングを両立させるために考えられたものだが、結果的に生み出されたプロポーションは美しいうえに未来感覚に溢れたものとなり、一時は日本市場でも需要に供給が追いつかないほどの人気を博したそうだ。

日本に導入されたのは「RS」モデル

そんなQ8に先ごろ追加されたのがRS Q8である。

アウディのハイパフォーマンスモデルにRSとSの2シリーズがあることは皆さんもご存じのとおり。

アウディRS Q8
アウディRS Q8    神村 聖

このうちRSモデルはメルセデス・ベンツのAMG、BMWのM(現在のMハイ・パフォーマンス・モデル)に相当するが、アウディにはこれよりもややパフォーマンスがマイルドで日常的な快適性にも優れたSモデルが存在する。

ただし、フラッグシップサルーンのA8に「S」はあっても「RS」は設定されていない。

だから、Q8のハイパフォーマンスモデルが日本に導入されてもせいぜいS Q8だけだろうと勝手に推測していたのだが、そんなわたしの予想はあっさりと裏切られ、本国ではSとRSの両方がラインナップされているうちのRSのみが日本で発売されることになった。

その理由としては「もともとQ8はニッチなモデル。そのハイパフォーマンスモデルとなればさらに台数が限られるから、どうせ日本に入れるなら、よりハイパフォーマンスなRS Q8のほうがより存在感を示せていい」という判断もあったようだが、わたしはもう少し違う見方をしている。

最新のRS6やRS7に試乗された方ならご存じのとおり、現行RSモデルの快適性は恐ろしく高く、少し前のSモデルに匹敵するレベルに仕上がっている。

これで自信を得たアウディ・ジャパンのスタッフが「快適性が不足していることを理由にRS Q8が敬遠されることはないはず」と計算してRS Q8の導入を決めたのではないか……。

わたしはそう睨んでいる。

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