【スーパーカー超王が感動】ランボルギーニ本社でオーダーから納車までのプロセスを1日体験!(後編)

公開 : 2025.12.16 12:10

イタリア・サンタアガタにあるランボルギーニ本社で、車両オーダーから納車に至るまでのプロセスを1日のプログラムで体験するイベントが開催されました。日本から参加したスーパーカー超王こと山崎元裕のレポート、その後編です。

最新の『アップル・ヴィジョン・プロ』を使用

チェントロスティーレではほかに、最新の『アップル・ヴィジョン・プロ』を用いて、テメラリオのメカニカルコンポーネンツやシャシーの設計、さらには可視化されたエアロダイナミクスを検証することもできた。

これによってカスタマーは車両の知識をさらに深め、これまでの購入意欲はさらへ熱望へと変わることは間違いないだろう。

レヴエルトとテメラリオのアッセンブリー工場を見学ことができた。
レヴエルトとテメラリオのアッセンブリー工場を見学ことができた。    ランボルギーニ

ランチブレークをはさんで始まった午後のプログラムは、スマホはもちろんのこと、すべてのカメラを預けて行われた工場見学だった。ランボルギーニでは現在、新車のオーダーから納車までに1年以上の時間を必要とするのが常であるから、カスタマーにとっては工場の中でどのように自分のクルマが生産されているのかを知りたいというのは当然の欲求でもある。

今回見学が許されたのはレヴエルトとテメラリオのアッセンブリー工場。ウルスが生産される工場は別棟となっており、それがいかにランボルギーニに大きな成功をもたらしたのかが容易に想像できる。

場所としては創業初期から変わっていないレヴエルトとテメラリオの工場だが、その近代化は積極的で、もはやそこに古さを感じさせる部分など存在しない。ランボルギーニは2010年から再生可能エネルギーへの取り組みを開始しているが、先日は太陽光発電システムの総面積を1万5000平方メートルにまで拡張したことを発表。

これによって年間の発電能力は200万kWhを超え、同時に800トンのCO2削減を実現している。カスタマーは生産の現場で、その環境への取り組みにも大きな共感を得るに違いない。

アド・ペルソナム部門を訪問

工場見学の後に用意されていたのは、アド・ペルソナム部門の訪問だった。ここでは実際に自分の好みのボディカラーやインテリアの仕様などを、試行錯誤しながら決めていく体験を行うこともできたが、やはりあらかじめしっかりとしたコンセプトを持たないと、それを短い時間で決めるのは難しいというのが正直なところ。

とはいえカスタマーの希望を完全に反映したモデルを生産できるアド・ペルソナムの存在は、ランボルギーニにとってきわめて重要なものであることは確かだ。

パーソナライゼーションプログラム、アド・ペルソナム部門を訪問。
パーソナライゼーションプログラム、アド・ペルソナム部門を訪問。    ランボルギーニ

ランボルギーニ車をオーダーし、オプションを選択、さらにアド・ペルソナムを使って自分が本当に納得のいくモデルを仕上げたら、あとは納車を待つだけということになるのだが、ランボルギーニの本社では『ラ・プリマ』と呼ばれる納車式も用意されている。ちなみにラ・プリマとは『最初の』という意味で、本社内に用意されている生産工場が一望できる特別室で、幹部社員立ち合いのもとで行われる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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