かつての「らしさ」復活? プジョー308 1.2T ピュアテック(1) 3気筒ターボのハード確認
公開 : 2025.12.16 18:05
シャープでスポーティな容姿をまとう308 必要充分な動力性能の1.2L 3気筒ターボは高い洗練度 慣れが必要なi-コクピット 流暢さが魅力的な操縦性 乗り心地しなやか UK編集部が試乗
シャープでスポーティなスタイリング
記憶に残る容姿と、質感の高い内装、現代的なパワートレインを採用し、上級ブランド側へ移行しようとするプジョー。ドイツ勢に奪われていたシェアは、回復傾向にある。
そのリーダー的存在の1台といえるのが、ファミリー・ハッチバックの308。最新モデルとしてバッテリーEVのE-308も用意されるが、今回は従来的なガソリンターボ版へ試乗してみよう。かつてのプジョーらしさは、現代に蘇ったといえるだろうか。

ボディサイズは、全長4367mm、全幅1852mm、全高1441mm。以前の306ではライバルより小柄な寸法を強みとしたのに対し、新世代は大きめ。フォルクスワーゲン・ゴルフよりひと回り長く低い。トヨタ・カローラと、ほぼ同じ長さと高さではある。
スタイリングは、彫刻的なエッジが散りばめられ、シャープでスポーティ。後ろ姿は、特に立体的な造形だ。フロントグリルには、1960年代のデザインをモチーフにしたという、新しいプジョーのロゴ。その奥へ、運転支援システムのセンサー類が隠れている。
軽めの車重に必要充分な動力性能
プラットフォームは、ステランティス・グループのEMP2。応用性が高く、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンだけでなく、プラグイン・ハイブリッドや駆動用モーターとバッテリーの構成にも対応する。
サスペンションは、前がマクファーソンストラットで後ろがトーションビームと、一般的な内容。アルミホイールは、16インチから18インチまで設定される。

プラグイン・ハイブリッドの場合、1.6L 4気筒ガソリンターボに110psの駆動用モーターを組み合わせ、195psを発揮。電気だけで、最長64km走れると主張される。
他方、試乗車のピュアテック130ように、ベーシックな1.2L 3気筒ターボガソリンも設定される。最高出力130ps、最大トルク23.4kg-mと、約1.3tと軽めの車重には必要充分の動力性能を持つ。
慣れが必要なi-コクピット 後席は狭め
プジョーがi-コクピットと名付けた、特有の運転環境は既にお馴染みかもしれない。高めの着座位置とメーターパネルに、低い位置へ伸びる小径なステアリングホイールという配置は、他メーカーから乗り換えると慣れが必要なことは今でも変わらない。
インテリアは、幾何学的なラインが交錯し、ボディ以上に大胆な造形。肌触りの良いテキスタイルや化粧トリムが、高級感を醸し出している。製造品質も高い。同クラスでは、ライバルを凌駕すると表現できる。

前席側には小物入れが充実し、グローブボックスも大容量。シートは身体を優しく保持し、座り心地に優れる。ヘッドレストとランバーサポートの調整域は、やや限られるが。
後席側は、同クラスでは狭め。ファミリー・ハッチバックとして、子どもには不満ない広さといえても、高身長の大人には向かないだろう。前後方向も上下方向も、余裕は感じにくい。荷室容量は412L。ベビーカーも、折りたためば問題なく積める。

















































































































































































































