【ゴツい最新4WD】イネオス・グレナディア 2022年7月欧州発売予定 ディフェンダーベースのオフ車

公開 : 2021.09.29 19:25

英国の新興メーカーがディフェンダーを再設計して作り上げた新型グレナディア。発売準備が整いつつあります。

ディーラー網とサービス体制の整備

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

英国の新興自動車メーカーであるイネオスは、2022年7月に新型SUVのグレナディアを英国で発売する。価格は約4万8000ポンド(約730万円)から。

この価格は、最も安い2人乗りの商用車仕様のものだが、5人乗りのクルーキャブやフルサイズの乗用モデルの価格はまだ発表されていない。納車開始は2022年の第4四半期を予定。

イネオス・グレナディア
イネオス・グレナディア

最終的な年間販売台数の目標としては、商用車を中心に英国内で6000台を想定している。

イネオスは、「購入プロセスを可能な限り便利で手間のかからないものにする」ために、オンライン販売と実在のディーラー網の充実に重点を置いており、最終的には23拠点を展開予定だ。現在、国内数社の販売会社と契約を結んでいる。

さらに、ボッシュと提携してアフターサービスを提供しており、国内に14のサービス専用施設を開設する予定となっている。国内だけでなく世界中にサービスを展開し、150か国にある約1万か所のボッシュの店舗で修理やメンテナンスを受けられるようになる。

英国以外の地域では、BMWのエンジニアがメンテナンスを行う体制を検討している。グレナディアには、BMWの直6ガソリンおよびディーゼルエンジンが搭載されているためだ。

電動化はまだ先の話

イネオスのセールス&マーケティング部門の責任者であるゲイリー・ピアソンは、グレナディアは受注生産が主であるため、「積極的に在庫を増やす」ことはしないと述べている。また、注文から納車までの期間については、他メーカーと同程度になるだろうとしている。

ピアソンはAUTOCARの取材に対し、イネオスは世界的な半導体不足とは無縁ではなく、遅延発生の可能性を織り込み済みであり、提示した納期に間に合うだろうと語った。

イネオスの販売店コンセプト
イネオスの販売店コンセプト

パワートレインについては、当面の間はガソリンとディーゼルのみを搭載するようだ。ピアソンは、「ここ数年で電動化技術は大きく進歩している」ものの、電動ドライブトレインはグレナディアの重量、機能、使用目的に適合していないと述べている。

一方で、イネオスはヒュンダイと水素燃料電池の開発パートナーシップを結んでいるが、これについてピアソンは「マーケティング的な要素はない」とし、イネオスは「水素経済の発展の最前線に立ちたい」と述べるにとどめた。

イネオスは主に化学エンジニアリング会社で、年間30万トンの水素を生産しており、欧州の「クリーン水素」ネットワークを開発するプロジェクトに従事している。

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