F1エンジンを載せた奇想天外ミニバンも? ルノーが誇る高性能モデル 25選(後編) そして現代の5ターボへ!

公開 : 2026.02.21 12:05

ルノーは1898年の設立以来、走りに情熱を見出し、常に速さを追い求めてきました。親しみやすい量販車を世に送り出しながら、数多くの高性能車も手掛けています。本特集では象徴的なモデルを25台紹介します。

13:ルノー・エスパスF1(1995年)

1995年、ルノーは地味なエスパスの発売10周年を派手に祝おうと決めた。ところが彼らの考える「派手」とは、ミニバンにウィリアムズ・ルノーFW14-Bの3.5L V10エンジン(800ps)を載せることだった。

その結果生まれたのが、4人乗りでありながら0-100km/h加速2.8秒、最高速度312km/hをたたき出すエスパスF1である。40バルブのV10エンジンはミドシップに配置され、専用設計のカーボンファイバー製シャシーをベースに、滑稽なほど派手なボディが構築された。当然ながら、エスパスF1は量産化されていない……。

13:ルノー・エスパスF1(1995年)
13:ルノー・エスパスF1(1995年)

14:ルノー・スポール・スパイダー (1996年)

ルノーが従来生産してきたモデルとは大きく異なるルノー・スポール・スパイダー。ABSもトラクションコントロールも搭載せず、一部のモデルにはフロントガラスすら装備されていない。しかし、快適装備を削ったことで、わずか790kgという軽量を実現した。これが、「ルノー・スポール」の名称が初めて採用されたモデルである。

スパイダーにとって不運だったのは、ジュネーブ・モーターショーで衝撃的なデビューを果たしたものの、価格が大幅に安いロータス・エリーゼに完全に影を潜めてしまったことだ。そのためスパイダーの生産台数はわずか1726台にとどまった。

14:ルノー・スポール・スパイダー (1996年)
14:ルノー・スポール・スパイダー (1996年)

15:ルノー・スポール・クリオV6(2001年)

間違いなく史上最も過激なクリオであるクリオV6は2001年に発表された。遠い祖先であるR5ターボと同様の設計思想に基づき、後部座席を犠牲にしてミドシップレイアウトを採用。V6エンジンの最高出力は230ps(フェーズ2ではさらに255psに強化)に達した。

ボディには、R5ターボを彷彿とさせる、信じられないほど幅広のフェンダーアーチと両側に大きく開いたエアインテークが装着された。しかし、ショートホイールベースと高出力の組み合わせは扱いづらく、ドライビング・エクスペリエンスにおいてクリオV6の評判を少々落とす結果となった。だが、そんなことは誰が気にするだろう?

15:ルノー・スポール・クリオV6(2001年)
15:ルノー・スポール・クリオV6(2001年)

16:ルノー・スポール・クリオ182(2004年)

クリオV6は頂点に君臨していたが、当時のルノーの高性能モデルと比べると、その価格はほぼ倍だった。そして、それらのモデルも運転する楽しさではクリオV6に引けを取らない。おそらく、その中でも最高峰と言えるのが、2004年に登場した182だろう。

さまざまな仕様が存在し、混乱するほどのオプションや「カップ」パッケージが用意されていたが、182psの高回転型2.0L 16バルブエンジンは全車共通だ。さらに、充実装備にもかかわらずクリオ182は軽量で、最も重い仕様でも1100kgをわずかに超える程度だった。今でも手頃な価格で手に入る、素晴らしくエキサイティングなクルマだ。手に入るうちに手に入れておきたい。

16:ルノー・スポール・クリオ182(2004年)
16:ルノー・スポール・クリオ182(2004年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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