アウディ、EV戦略の本命「Q4 eトロン」発表 RAV4サイズで「プレミアムEVのナンバー1を目指す」

公開 : 2022.01.17 21:25  更新 : 2022.01.17 21:50

モビリティが運ぶのは、ヒトじゃない?

深尾氏は「キーワードはボーダレス。モビリティはヒトを運ぶのではなく、新しい価値を運ぶもの。脱炭素であったりSDGsであったり。その方法論のワン・オブ・ゼムとしてEVがある」と話す。

「メーカー間の垣根、OEMとサプライヤーの間、官民の間、他業界とのボーダーが非常に薄くなってきていて、いろんな産業とともに考えて、社会全体の話をしていくことになる。物作りも重要だけれど、価値作りというものを、日本も海外も関係なく、ボーダレスにやっていくことに期待したい」

Q4 40 eトロンSライン(689万円)
Q4 40 eトロンSライン(689万円)    宮澤佳久

これを受けてマティアス氏は、「いずれ(車載の)OS、もしくは充電インフラ、電気自動車を、IT企業と作ったり、コラボしなければいけない時代は来るかもしれない。そこではスケールが重要になってくる」

「VWグループとしては、そのスケールメリットをいかに発揮できるか、というのが今後の戦略になる」と語った。

100年に一度の変革期を迎えていると言われる自動車業界。

クルマのことばかり追いかけていると、EVの本格普及、その是非の議論ばかりに気を取られてしまう。

“新しい価値作り”という社会のうねりは、もっと大きな規模でダイナミックに進んでいるようだ。

記事に関わった人々

  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 執筆 / 撮影

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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