クルマ好きが乗るべきファミリーカー 中古で選ぶ「楽しい」欧州車 10選

公開 : 2022.06.11 18:25

家族を乗せるクルマでも、走る楽しさや味わいが犠牲になることはありません。クルマ好きの心をくすぐる、ちょっと古いクルマを紹介します。

中古で選ぶ、ちょっと面白いクルマたち

人や荷物を多く載せるからといって、クルマの面白さを諦めるべきではない。信頼性の高い、魅力的なファミリーカーも少なくない。

今回は、走る楽しさや乗り心地、スタイルを兼ね備えた10台を、欧州車を中心に紹介する。

セダンからミニバンまで、注目したい10のモデルを取り上げる。
セダンからミニバンまで、注目したい10のモデルを取り上げる。

ボルボXC90(2002~2014年)

多くのメーカーが模倣したクルマ。折りたたみ可能なシート、高めの着座位置、そして力強さと美しさを兼ね備えた外観を持つボルボXC90は、それまでファミリーカーの代表だったミニバンに対し、恐竜にとっての小惑星のような存在となった。

ディーゼルエンジンは滑らかさに欠け、ATにもギクシャクしたぎこちなさがあるものの、家族を乗せて走る姿に異議を唱える人はほとんどいない。かのジェレミー・クラークソンも所有したことがあり、気に入っているようだ。

ボルボXC90(2002~2014年)
ボルボXC90(2002~2014年)

フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント(2004~2010年)

ファミリーから貧しい貴族まで、すべての人に愛されるゴルフ。どんな自動車ランキングにもよく名を連ねる、非常に汎用的で普遍的な名車だ。

フォルクスワーゲンは単に信頼性の高いクルマを作るだけではダメだと気づき、ライバルの後を追うようにゴルフ5を発売した。ディーゼルがまだ悪者扱いされていない時代だったので、欧州では2.0 TDIがよく選ばれた。

フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント(2004~2010年)
フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント(2004~2010年)

この年代のゴルフは、ほとんどの場合において信頼性が高いのだが、アルミホイールは腐食に悩まされることがあるので注意が必要だ。

フォード・フォーカス・ステーションワゴン(1998~2004年)

欧州でハッチバックの代表格となっているフォーカスだが、中でも初代モデルは、毎日の運転を特別なものにしてくれる、忘れがたい存在である。

フォーカス・ステーションワゴンは、ハッチバックモデルで特徴的な「ニューエッジ」のリアエンドを捨てた代わりに、520Lものトランクルームを獲得している。信頼性は比較的高く、日本市場にも導入されたが、状態のいい中古車を見つけるのは難しい。

フォード・フォーカス・ステーションワゴン(1998~2004年)
フォード・フォーカス・ステーションワゴン(1998~2004年)

ルノー・アヴァンタイム(2001~2003年)

世界で唯一の3ドア・ミニバン。おそらく、今後しばらく同じようなモデルが出ることはないだろう。当時最先端の生産技術(プラスチック製ボディのカットに高圧水ジェットを使用)と傑出したスタイリングが採用されたが、販売の助けにはならなかった。

もしアヴァンタイムに乗ることがあったら、独特な開き方をするダブルドアヒンジに注目してほしい。ドア自体は非常に長いが、このダブルヒンジのおかげで狭い駐車場でも乗り降りしやすくなっているのだから、見事なものだ。

ルノー・アヴァンタイム(2001~2003年)
ルノー・アヴァンタイム(2001~2003年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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