ポルシェ911GT3RSを軽く凌駕する俊足 マセラティGT2ストラダーレ 飛び切りレーシーなモデルを求める硬派ドライバーへ!

公開 : 2026.02.09 12:05

袖ケ浦フォレストレースウェイで、吉田拓生が『マセラティGT2ストラダーレ』に試乗します。MC20、MCプーラの派生モデルで、ヨーロッパのGTレースで活躍している、GT2レーシングカーのロードゴーイング版です。

剥き出しのカーボンが主張する高性能

袖ケ浦フォレストレースウェイにおいて、『マセラティGT2ストラダーレ』に試乗できた。

スタイリングからもわかる通り、これはスーパースポーツカーMC20』、『MCプーラ』シリーズの派生モデル。ヨーロッパのGTレースで活躍している、GT2レーシングカーのストラダーレ=ロードゴーイング版である。もちろん、ナンバー付き車両だ。

袖ケ浦フォレストレースウェイにおいて、『マセラティGT2ストラダーレ』に試乗。
袖ケ浦フォレストレースウェイにおいて、『マセラティGT2ストラダーレ』に試乗。    佐藤亮太

現代のGTレースは空力が性能向上の鍵となっており、GT2ストラダーレの外観にもそれがよく表れている。

グリルの下部に張り出したフロントスプリッターやラジエーターの熱気を上から抜くボンネット、ルーフ、インタークーラーを冷やすリアフェンダー上のエアスクープ、そしてスワンネックのリアウイングといった黒く見えるパーツの多くはカーボンファイバー製。

さらに室内でもバケットシート等がカーボンに置き換えられた結果、MCプーラ比で59kgの軽量化に成功している。

3段階で角度を変えられるリアウイングを目いっぱい立ち上げた場合の総ダウンフォース量は、フロント130kg、リア370kgでジャスト500kgにも達する。ベースモデルのMCプーラのそれが145kg(35kg+110kg)といえばその凄さがわかるだろうか。

ホイールはセンターロックの20インチで、タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を組み合わせる。

一方、ネットゥーノV6エンジンも中身はノーマルということになっているが、インタークーラーの効率アップにより+10psを得て640psとなっている。しかもベンチテストの結果でパワーが出ているユニットを優先的に搭載しているとのことだ。

0-100km/h加速は2.8秒を叩き出す

レーシングカーらしさに満ちているのは外観だけではない。ドアを開けるとロールケージこそ入っていないが、カーボン筐体のフルバケットシートや4点式のレーシングハーネスが雰囲気を高めてくれる。

シートに座り、ステアリング上のボタンでネットゥーノを覚醒させる。ドライブモードセレクターやシフトボタンを備えたセンターコンソールは、レーシングハーネスで身体を固定されたドライバーのために角度を付けた専用パーツで操作性を向上させている。

ドアを開けると、カーボンのフルバケットシートや4点式レーシングハーネスが雰囲気を高めてくれる。
ドアを開けると、カーボンのフルバケットシートや4点式レーシングハーネスが雰囲気を高めてくれる。    佐藤亮太

コースインして最初に感じたのは、車体がフワッと軽いこと。MCプーラ比でマイナス59kgというスペックよりもはるかに軽い感じで、スロットルに軽く足を乗せているだけでもグイグイと進んでいく。また、固められたアシのおかげで姿勢変化も非常に少ない。

先に試乗したMCプーラの身のこなしがゆったり穏やかだったと思えてくるほど、GT2ストラダーレは軽く鋭く、路面からのフィードバックが鮮やかで、そして速い。

何しろ0-100km/h加速では、ライバルというべきポルシェ911GT3RSの3.2秒を軽く凌駕する2.8秒を叩き出す俊足ぶりなのである。

ドライバーの背後にパワートレインや燃料タンクがあるためフロントが軽く、走りはじめから積極的にスロットルを踏んでいかないといつまでも前輪が温まらない感じがする。だがこれも、飛び切りレーシーなモデルを所望する硬派なドライバーにとっては嬉しいポイントに違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員

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