3代目日産リーフは驚異的進化!(後編) イメージを超える静粛性に自然な加速フィーリング 追い風は吹くか?

公開 : 2026.02.09 10:05

昨年デビューを果たした3代目日産リーフに、スーパーカー超王こと山崎元裕が試乗します。激変したボディスタイルは、これまでとは異なるコンセプトを象徴するかのようです。後編では公道で試乗した印象をレポートします。

満充電からの走行可能距離は670km

新型日産リーフのドライブを始める前に、まずは簡単にスペックと技術面での特長を紹介しておこう。

試乗車の『B7G』がフロア下に搭載するリチウムイオンバッテリーの総電力量は78kWh。オプションのプロパイロット2.0装着車の場合、満充電からの走行可能距離は670kmとなる。

B7Gグレード(プロパイロット2.0装着車)の場合、満充電からの走行可能距離は670kmとなる。
B7Gグレード(プロパイロット2.0装着車)の場合、満充電からの走行可能距離は670kmとなる。    平井大介

ちなみに新型リーフのラインナップには先日、55kWhのバッテリーを採用したモデルが追加設定された。同じ装備レベルである『B5G』(プロパイロット2.0装着車)の走行可能距離は461kmとなり、これでも実用性は十分に高い。

いずれのモデルにも、水冷式のバッテリー温度調節システムを導入しているのも見逃せないところである。

パワートレーンはモーター、インバーター、減速機を一体成型した、コンパクトで高剛性な設計だ。モーターは磁石を6分割し位相をずらすことで回転振動を抑えたもので、それが走りの中でさらなる静粛性と高級感を生み出すのは大いに期待できる。

最高出力の160kW(218ps)、最大トルクの355Nmも、1920kgという車両重量を負担するにはまずは必要にして十分な性能と判断できそうだ。

これまでのモデルとは明らかに違う

新型リーフの走りは、これまでのモデルとは明らかに違う。

アクセルペダルを踏み込んでまず感じたのはその静粛性の高さで、BEVはそもそも静粛性には優れるものという予備知識は誰もが持っているはずだが、そのイメージを超える静かさに走行中の新型リーフのキャビンは包まれるのだ。

プロパイロット2.0を使用したハンズオフ走行(周囲の安全を十分に確認した上でテストしています)。
プロパイロット2.0を使用したハンズオフ走行(周囲の安全を十分に確認した上でテストしています)。    平井大介

パワートレーンからのノイズは、それ自身が小さく抑えられているうえに、さらに防音処理が巧みであるために、あえて意識しなければそれが気になることはない。フロアやドアの防音性も素晴らしく、したがって走行中に唯一気になったのは、ドアミラー付近から発生する風切り音のみという結果だった。

もちろんこれはデザインやマウント位置など、多くの試行錯誤を繰り返した結果ではあると思うのだが、そもそも静かすぎるクルマだけにこれは惜しい部分だ。

新型リーフの走りに上質な印象を抱くもうひとつの大きな理由は、ボディとシャシーの高い剛性感、そしてサスペンションのセッティングにある。B7Gグレードのタイヤは19インチ径のダンロップeスポーツ・マックスが装着されるのだが(B7Xは18インチ径)、それでもしなやかでフラットな乗り心地が演出されている。

そもそもホイールベース間に、重量のあるバッテリーを搭載するという一般的なBEVのレイアウトで、理想的な乗り心地を追求するのはなかなか難しい。今回の試乗中にも路面からの細かい突き上げが、ダイレクトに伝わってくるようなシーンは何回かあったが、それはもちろん大きな不満ではなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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