日本国内で「1億円超」の衝撃 日産スカイラインGT-R(R33)伝説の「ニスモ400R」 出品者も想定外?

公開 : 2022.11.24 11:40  更新 : 2022.12.01 17:18

RB26ベースに排気量を2.8Lにアップ

ニスモ400Rとはどんなクルマなのか? 当時の資料をもとに、そのスペックを紹介しておこう。

ニスモ400Rは1996年1月の東京オートサロンの会場で正式発表された。

ニスモ400Rは、アメリカでは「スーパーカー」として扱われるほど非常に評価も価格も高い。
ニスモ400Rは、アメリカでは「スーパーカー」として扱われるほど非常に評価も価格も高い。

その1年前、1995年1月にやはり同じ東京オートサロンでデビューしたR33スカイラインGT-Rをベースにしたコンプリートカーとして1200万円という衝撃的な価格とともに発表された。

ニスモ400Rは、ベースとなるGT-Rモデルに対して、考えられるすべての部分で抜本的な改良が施されているといっても過言ではない。

「R」はレーシングを表し、「400」はエンジンの出力を馬力で表している。アメリカでは「スーパーカー」として扱われるほど非常に評価も価格も高い。

専用エンジン「RB-X GT2」

最大の特徴がこの専用エンジンで、ニスモの技術力すべてを注ぎ込んで開発された。標準となるRB26(2.6L)エンジンの排気量を2.8Lまで拡大したRB-X GT2はグループAレースで無敵を誇った日産技術の粋を集められておりニスモ400Rのためだけに設計・改造されている。

RB26DETTが最大出力280ps/6800rpm、最大トルク36.0kg-m/4500rpmであるのに対して、RB-X GT2は400ps/6800rpm、47.8kgm/4400rpmにパワーアップ。大容量インタークーラーや空冷式のオイルクーラーもニスモ400Rの専用装備となる。

このエンジンは日本を代表するチューナー「REIMAX」によって製造、および設計されており、約200ccの排気量アップに対応するため、ほとんどのエンジンコンポーネントがアップグレードされている。

頑丈なクランクシャフト、鍛造87mmピストン、より強力なロッドや研磨されたポートや高効率のオイルシステム、大型のエグゾーストマニホールドなど。レッドゾーンも標準モデルの8000rpmから9000rpmにアップしている。

専用外装

当時のGT500マシンを彷彿とするワイドオーバーフェンダー(+25mm)、ボンネットや可変式リアスポイラーはカーボンファイバー製で、センターフロントバンパー、ブロードサイドスカート、改良されたリアバンパーなどの400R専用エアロを装着している。

ホイールは18インチのニスモLM-GT1に高性能275/35/28ブリヂストンRE710タイヤを履く。後部の両サイドにはストライプに「400R」とデザインされている。

専用内装

インテリアはシンプルだが「NISMO」ロゴ入りのリクライニングバケットシートが目を引く。ホーンボタンには「400R」と刻印されており、スピードメーターは最高320km/h! と刻まれている。

ステアリング、チタン製シフトノブ、3連メーターなどもすべてニスモ400R専用として開発された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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