「うんちモード」搭載? 子育て世代に向けた中国車ブランドの新型EV アークフォックス

公開 : 2023.04.25 18:05

中国の高級車ブランドであるアークフォックス(極狐)は、子育て世代に向けた小型の電動クロスオーバー「カオラ」を発表しました。小さな子どもを快適・安全に乗せられるようさまざまな機能が備わっています。

親子のためのコンパクトEV

中国自動車大手BAICの高級車ブランドであるアークフォックス(極狐)は、新型のコンパクト電動クロスオーバー「カオラ」について、子育て世代に特に焦点を当てて開発されたモデルであるとしている。

アークフォックスはこれまで、スーパーカーの「7」やパフォーマンス重視のセダン「S」、SUVの「T」などを展開してきたが、カオラでは大きく方向性を変えてきた。カオラは、中国の中流家庭向けの「スマートな親子車」と説明されている。

アークフォックス・カオラ
アークフォックス・カオラ    AUTOCAR

そのため、カオラは子どもの快適性と安全性を助ける機能を多数搭載する。最も注目すべき点は2人がけの後部座席で、片側には特注デザインの取り外し可能なベビーシートが設置されている。また、中央にセンターコンソールが設置され、前後方向に移動できるほか、折り畳んでおむつ交換用のテーブルとして使用することもできる。

おむつに関わる緊急事態といえば、カオラには「排泄モード」なる機能が備わっているという。これは、ベビーシートの温度変化を測定して、子どもが排泄するタイミングを探り、自動的に空気を吸い出して車内の臭いを除去する機能である。

車内にはこの他にも、哺乳瓶を収納できる冷暖房ボックスや、子ども側のドアトリムにエアバッグを追加。インフォテインメント・システムには、子どもが泣いているときは心地よい音楽を流すなど、子どもの行動に合わせて環境を調整できる特別な機能が搭載されているという。

車内の殺菌用の紫外線ランプも設置される。内装材には、有害なガスを発生させず、子どもの肌に優しくなじむと認定された素材が使用されるとのことだ。

パワートレインの詳細はまだ明らかにされていないが、アークフォックスの広報担当者は、1回の充電で約500kmの航続距離を実現すると述べた。

カオラは今年後半に中国で発売される予定だ。アークフォックスは現在、海外市場への進出計画を持たないが、その機会を積極的に探っていると言われる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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