中国チェリー ファッショナブルな新ブランド「Omoda」 来年2月に欧州発売、中型クロスオーバー

公開 : 2023.09.13 06:45

・自動車輸出で中国トップのチェリー、新ブランド「Omoda」を欧州導入。
・デジタルとファッション重視のミドルサイズクロスオーバー「5」は約440万円から。
・最高出力190psの1.6Lガソリンモデル、最高出力200psのEVモデルを設定。

ミドルサイズクロスオーバー、約440万円から

中国の自動車大手チェリー(奇瑞汽車)は、ミドルサイズの新型クロスオーバー「Omoda 5」を2024年2月に欧州で発売する予定だ。ファッションに焦点を当てた新ブランドを同社のグローバル展開の最前線に置く。

Omoda 5のガソリンモデルの価格は2万4000ポンド(約440万円)からと、同セグメントでも比較的低い設定としている。最高出力190ps、最大トルク28.0kg-mを発生する1.6L 4気筒ターボエンジンを搭載し、7速ATと組み合わされる。

チェリーが欧州に導入するOmoda 5
チェリーが欧州に導入するOmoda 5    チェリー

ベースグレードの「コンフォート」には、17インチアルミホイール、アップル・カープレイとアンドロイド・オート、2つのスマートフォン用ワイヤレス充電器、アダプティブ・アンビエントライト、10.25インチディスプレイ、デュアルゾーン・クライメートコントロールが標準装備される。

最上級の「ノーブル」グレードは2万7000ポンド(約495万円)からで、ヒーター付きレザーステアリングホイール、サンルーフ、18インチアルミホイールが標準となる。

EVモデルも導入予定だが、価格と詳細は未定。報道によると、最高出力200psのモーターと64kWhのバッテリーを搭載し、WLTPサイクルで450kmの航続距離を実現するという。

チェリーは中国で最も多くの自動車を輸出しているメーカーで、昨年はアジア、オーストラリア、アフリカ、ラテンアメリカ、中東の各地域で合計45万台を販売した。ジャガーランドローバーの中国合弁パートナーとしても知られており、現在は中国市場向けにレンジローバー・イヴォーク、ディスカバリー・スポーツ、ジャガーXF、XEなどの生産を行っている。

チェリーは2022年にスタイル、テクノロジー、サステナビリティに焦点を当てた新しいブランドとして「Omoda」を立ち上げた。ブランド名の「O」は「わたし達に必要なバイオ要素」、「moda」が「ファッション」を意味する。すでに中国、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドに展開しており、欧州には初上陸となる。

英国では、Omoda 5の年間販売台数1万台を目標としており、内燃エンジン、PHEV、バッテリーEVを含む「複数の新モデル」の投入を約束している。

また、チェリーは傘下ブランドのJaecooを2024年に欧州に導入予定である。その第1弾として大型SUV「Jaecoo 7」を発売し、ガソリンモデルとPHEVモデルが選べるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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