新パワートレインで418kmへ シトロエンE-C4 E-シリーズへ試乗 豊かなデザインが生む訴求力

公開 : 2023.10.14 19:05

乗り心地は終始マイルド 運転の魅力も漂う

最高出力が156psへ向上しても、サスペンションに変更はない。走らせた印象は、従来のE-C4と目立った違いまでは感じられなかった。フランス車らしく、優しい気持ちで気張らずに運転するのが良く似合う。

グリップ力は高く、姿勢制御も適度に引き締まり、速めの速度域でも安心感は維持される。ステアリングホイールは軽く回せ、サイドウォールが高めのタイヤも手伝い、乗り心地は終始マイルド。路面の凹凸を丸く均し、外界との隔離性が高い。

シトロエンE-C4 115KW E-シリーズ(欧州仕様)
シトロエンE-C4 115KW E-シリーズ(欧州仕様)

運転体験には、特有の魅力も伴う。恐らく、バッテリーEVとしては軽量な部類に入る車重のおかげだろう。

追加されたパワーは、低速域では実感しにくい。だが80km/hを超えた辺りから、たくましさが増していることへ気づく。特に高速道路では、ゆとりがある。

高効率がうたわれる、ハイブリッド同期モーターの実力も優れるようだ。試乗ではフランスの様々な環境を複合的に運転したが、フル充電で現実的に370kmから385km程度は走れることを確かめている。

シトロエンとしてはお高めの価格設定に、眉をひそめる人もいるかも知れない。だが、この航続距離を知って、新たに検討候補へ加えようと考える人もいらっしゃるだろう。

意欲的な価格設定のバッテリーEVが、中国から欧州へ上陸し始めている。E-C4の支持率を高めるためにも、せっかくの新しいパワートレインは、低価格なグレードにも展開するべきではないだろうか。

シトロエンE-C4 115KW E-シリーズ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万7195ポンド(約673万円)
全長:4360mm
全幅:1800mm
全高:1525mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:7.2秒
航続距離:418km
電費:7.0km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1561kg
パワートレイン:ハイブリッド同期モーター
駆動用バッテリー:54kWh
急速充電能力:−kW
最高出力:156ps
最大トルク:26.4kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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