なぜ? 東京モーターショー、55年ぶりの改名 「ジャパン・モビリティショー」になったワケ

公開 : 2023.10.25 08:50  更新 : 2023.10.25 11:37

モビリティへの改名はほかでも

モーターショーやオートショーが入る名称を「モビリティ」に改名したショーは他にもある。

有名なところでは、ドイツ国際モーターショー(Internationale Automobil-Ausstellung、IAA)だ。

フランクフルトショーとしておなじみだったこちらのショーは、2021年には場所を移してミュンヘンでの開催となった。

これをきっかけに乗用車ショーが「IAAモビリティ(IAA MOBILITY)」という名称に改名されている。

また、ロサンゼルスで例年11月半ばに開催されているLAオートショー。こちらは、一般公開日は現在もLAオートショーという名称だが、なぜかプレス&関係者の日だけが「オートモビリティLA」に改名されている。

最後に。昨今、世界のモーターショーでもっとも活気がある場所と言えば、今や世界最大の自動車生産/輸出/販売国となった中国である。

筆者は近年、中国のモーターショーの取材に訪れているが、初めて行った2017年4月の上海モーターショーでは、中国車の劇的な進化を目の当たりにし大きな衝撃を受けた。

当時はまだレンジローバーのコピー車である「LANDWIND」やポルシェマカン激似の「ゾタイSR9」などの展示もあったが、翌年の北京では完全に姿を消した。

また、日本市場や東京モーターショーから撤退したフォードやGM、リンカーン、BUICKなどのアメリカブランドも巨大なブースを構えて華々しい演出で多くの来場者を楽しませていた。

とにかくどこのブースも来場者が多く、熱気も凄かった。バブルのころの東京モーターショーみたいだなあとしみじみ、当時を思い出してしまった。

こちらは「モビリティ」の名に変更することなく、当面の間は「モーターショー」として盛り上がって行くのだろう。少し羨ましさを感じた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。
  • 上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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