Juju(野田樹潤)ブログ

2019.03.27

第18話:「いただきハイジャンプ」の決闘を振り返る ー Juju(野田樹潤)ブログ

グリッドに着いて、スタート!

というわけで、お父さんがおふたりを直接指導することになりました。

わたしがいつもやってもらっているように、ドライバーがコースを走る間、無線を使ってアドバイスします。ところが、なかなか思うようには走れない様子。

すると、今度はお父さんに本気スイッチが! カートでコースに入り、片手運転をしながら熱血指導を始めたんです。髙木さんとのレッスンでは、髙木さんのカートの後ろにピッタリと付き、押し出すようにしてゴール。

うわぁ、これをやっちゃったら、タイム良くなるに決まってるよ……。

予想通り、おふたりのタイムは大幅にアップ。有岡さんは1分1秒。そして髙木さんは、なんと58秒2!

これってわたしと変わらないじゃな~い。

ガクーン。

お父さん、一体どっちの味方なの? もう、口きいてあげないからっ。

そんなこんなでむかえた決戦のとき。

全長1076mのコースを1人5周走って最初にゴールした人が勝ちです。

グリッドに着いて、スタート!

最初からインにつけたわたしは、4周目までそのままトップで周回を重ねます。

その後を髙木さん、つづいて有岡さんが追ってきます。

このまま逃げ切っちゃおうかな。

そう思った瞬間、髙木さんのある言葉を思い出しました。

「負けたら泣く」って。

泣かれるのは、ちょっと困るなぁ。

そう思っていたら、体が自然とアクセルを抜いていました。

そして、髙木さんを前に行かせてゴール。

うん、これでいいんだ、これで!

ところが、勝ったはずの髙木さんの悔しがり方がすごいんですよ。

「今のはダメ、こんな勝ち方、男としてはずかしい! 今のほうが泣きそうだもん」って。

もぅ~、そこまで言うなら、次は最後まで本気出しますよ!

ということで、今度は髙木さんとの1対1の真剣勝負です。

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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