まだまだ頑張る現役総編集長の奮闘録

2025.09.20

今回の総編集長コラムは、ポルシェ・タイカンの長期レポートです。購入から3年と5万kmを後にして、ついにバッテリーの性能低下を感じるようになったとのことです。異常気象ともいえる今年の暑さの中、ノントラブルは頼もしいですが、電費の低下は見られるようです。

【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期テスト(24)3年目で満充電時の走行可能距離が減少しました

もくじ

3年で10%の航続距離低下
猛暑とエアコンも電費に悪影響か
EVでの旅行客も増えてきました

3年で10%の航続距離低下

3年前にタイカンを購入した時から、一番気にしていたのがバッテリーの劣化であったが、遂に現実となってしまった。

年始めの頃から満充電時の走行可能距離がやや少なくなったなあという感触があったが、その後3回目の夏を経過した現在までのデータは以下の通りであり、残念なことに10%ほどの劣化が証明されてしまった。

2024年と今年の比較でみると、1~3月の満充電時の平均走行可能距離が339.1kmから305.1kmに下がり、同様に5~8月は407.2kmから365.6kmに下がっている。

今年は8月の一番暑い時期でも400kmを超えることはなく、約10%の劣化が明確に示されたことになる。

猛暑とエアコンも電費に悪影響か

3年5.5万kmを経て、満充電での走行可能距離が400kmを割り込んできた笹本総編集長のポルシェ・タイカン。

ただ、この走行可能距離の低下は他の要因も考えられ、特に影響を与えているのは今年の異常な暑さであろう。

私の経営する旅館のある甲府市は、今年の猛暑日の数が新記録を出していて、そんな状況では、とても日中の歩行をする気になれないので、近場の移動でもタイカンを使い、しかも、乗った途端に最大の風量でガンガン冷やすため、電費に良いはずはない。この事態も数値の低下にはかなり影響していると思う。

因みに今回の走行データとしては、前回から7407kmを走行し、この間、2050.46kWの電力を消費したので、電費は3.61km/kWhとなった。

3年間の総燃費より0.2km/kWh程度悪いが、エアコンのフル稼働を考慮すればこんなものであろう。とすれば、やはり走行距離の減少には劣化の影響の方が大きい気がする。

EVでの旅行客も増えてきました

甲府の常磐ホテルのEV充電ブースに並ぶ2台のタイカン。近ごろはEVで来館されるお客様も増えてきた。

トラブルなどは一切なく、猛暑の中でも大雨の日でも、しっかりと稼働してくれるのはありがたい。

最近は、旅館でも充電を行うクルマが増加したように思う。先日も2台が同時に充電していたので、タイカンの充電は控えた、なんてこともあるこの頃である。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長、2024年8月より総編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。

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