メルセデス AMG GT

公開 : 2015.05.09 12:59

メルセデス・ベンツ日本は、ドイツはアファルターバッハにあるメルセデス・ベンツのパフォーマンス・カー・ディビジョンであるAMGがリリースしたスポーツカー、メルセデス AMG GTを5月8日より受注を開始すると発表した。これまでAMGは、メルセデス・ベンツの1つのモデル・レンジとしての存在であり、メルセデス・ベンツの1つのバリエーションという位置づけであったが、今回から新たにメルセデス AMGという新しいブランドとして確立されたのも大きなニュースのひとつである。メルでセス・ベンツでは、「今回、メルセデス AMG GTの導入を機に、メルセデス・ベンツ・ブランドの傘の下で “究極のハイパフォーマンス” を追求するブランドとして、”メルセデス AMG” ブランドをローンチします。”究極のエクスクルーシブ性” を追求する “メルセデス・マイバッハ” とならび、メルセデス・ベンツの両極の “究極” を担うことになります。」とコメントしている。

このAMG GTは言うまでもなく、先のスポーツ・モデルであるガルウイングが特徴のSLS AMGの後継モデルにあたる。もちろん、完全なニュー・モデルであり、すべてが一新されているが、その最も大きな違いは、パワー・ユニットがSLS AMGの6.2ℓV8ノーマル・アスピレーションから、4.0ℓV8ツイン・ターボに改らたことにある。ダウンサイジング+ターボ化という時代の波にそった変更となるわけだ。

なお、今回日本市場向けに輸入されるのは、ハイパワー・モデルのGT S、そしてスタンダード・モデルにあたるGTの2タイプとなる。それでは、メルセデス AMGが万を持してリリースした渾身のスポーツ・モデル、AMG GTの詳細を見ていこう。

エクステリア

そのフロント・エンジン、リア・ドライブという基本レイアウトは先代にあたるSLS AMGから変更はない。従って、ロングノーズ、ショートデッキというスポーツカーらしいフォルムは受け継がれている。しかし、AMG GTは、SLS AMGクーペの特徴であり、アイコニックなSL300から受け継いたガルウイングを捨て、コンベンショナルなパッケージを採用した。また、リアのトランクが廃止され、いわゆるリフトバック・スタイルともなっている。スポーツ性とエモーション(感情)を表現したというそのスタイリングは、SLS AMGで見られた流麗さよりも、力強さが感じられるものだ。

基本的なボディ・ラインは曲線が多用され、”官能的で彫刻のような” シェイプを見せる。フロントのデザインは、基本的に現在のメルセデスのデザイン言語がしっかりと組み込まれているが、SLS AMGよりもアグレッシブさを感じさせる “ワル顔” となっている。ヘッドランプはLEDで、これに同じくLEDのドライビング・ライトやウインカーが眉上に組み込まれる。また、サイドビューは、ガルウイングを採用しなかったことで、流れるようなドーム型のルーフ・ラインが表現されたことが特徴だ。

リアは、広いショルダー部を持ち、そこに横長のLEDリア・コンビネーション・ランプが配置される。リア・エンドは切れ上がったシャープなデザインで、リア・バンパーはディフューザーが統合されている。そこに、左右それぞれ1本ずつの並行四角形のエグゾーストが組み込まれる。リアにはスポイラーが設けられるが、これは約120km/hを超えると自動的にリフトアップするリトラクタブル・タイプだ。

ボディ・サイズは、GT SとGTによって若干の違いがある。全長x全幅×全高はGT Sが4550×1940×1290mm、GTが4546×1939×1287mm。ホイールベースは共通の2630mmとなる。SLS AMGの4640×1940×1265mm、ホイールベースが2680mmというサイズと比較すると僅かに全長が短くなり、ホイールベースも短縮されているが、そのデザインのせいもあってか数値以上にコンパクトにダウンサイジングされたような印象を受ける。

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