初試乗 アウディ eトロン・クワトロ EVに新基準、アウディらしさ溢れる

公開 : 2019.01.10 10:10  更新 : 2021.02.09 23:25

アウディ初の量産EV、eトロン・クワトロ初試乗です。Q5のMLBプラットフォームをベースにしていますが、その中身は全くの別物であり、eトロンはアウディの名に相応しいルックスや品質だけでなく、ドライビングの楽しさも兼ね備えたモデルに仕上がっているようです。

もくじ

どんなクルマ?
見た目はQ5似 中味は別物
どんな感じ?
速いクルマ 運転が楽しい
優れた回生エネルギー制御 まさにアウディ
「買い」か?
EVの新基準
スペック
アウディ eトロン・クワトロのスペック

どんなクルマ?

見た目はQ5似 中味は別物

SUVのアウディ eトロンがコンセプトモデルとして発表されてから、量産モデルが姿を現すまでに3年以上が経過している。この間、ジャガーからはIペースが、テスラからはモデルXが登場しており、インゴルシュタット初となる量産EVは、多くのライバルが待ち受ける市場へ来年初頭に投入されることになる。

この新型ゼロエミッションSUVには、ますます競争が激しくなるEV市場におけるアウディの存在感を示す以上の役割が課されている。eトロンにはアウディのデザインキューが余すところなく与えられ、4900mmに達する全長と1940mmの全幅、さらに1620mmの全高は、第2世代のQ5比で、それぞれ237mm長く、48mm幅広で、39mm低いもので、キャビンスペースはQ7同等とされている。

このクルマのスタイリングはアウディらしくディテールに拘ったものであり、当然ながら、今回のテスト車両が採用していたバーチャルミラーと呼ばれるサイドミラーなど、数多くのオプションが設定される。

eトロンがベースとするのはQ5のMLBプラットフォームを大幅に変更したものであり、そのため、このクルマの外観は内燃機関を積んだ姉妹モデルとの強い共通性を感じさせるが、その中身はまったく別物だ。

車体中央には独立して動く2基の電気モーターをもつ電動パワートレインが積まれ、フロントとリアにそれぞれ搭載された184psと224psを発揮するモーターは、これまでのケーブルに替わって採用された電動「プロペラシャフト」により接続されている。2基のモーターで四輪を駆動するこのクルマは、ブーストモードで最大408ps/67.3kg-mのパワーとトルクを発揮し、0-100km/h加速5.7秒を可能にしているが、最高速度は200km/hに制限される。

ノーマルモードでは、パワーとトルクがそれぞれ13%と18%減の355ps/57.2kg-mとなり、航続距離が延長されるものの、それでも0-100km/h加速は6.4秒を維持している。電力はフロア低くに搭載された95kWhの容量をもつ水冷リチウムイオンバッテリーから供給されるが、バッテリー重量は700kgと、2490kgの車体重量のかなりの部分を占める。

アウディによれば、150kWの急速充電器を使用することで、わずか30分でバッテリーの80%充電が可能であり、家庭で使用される出力11kWのスタンダード充電器の場合、その充電時間は8.5時間としている。

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