物議を醸したBMW 29選(前編) かわいいバブルカーから高価すぎたスポーツカーまで 世間を驚かせた奇抜設計
公開 : 2026.05.04 11:05
BMWは輝かしい歴史の中で素晴らしいクルマを数多く生み出してきましたが、議論を呼んだものもあります。安価な3輪車やリアエンジンの小型車、奇抜すぎるスタイリングなど、物議を醸したクルマを29台紹介します。
もくじ
ー強烈なインパクトを残した29台
ーBMW 3/15(1928年)
ーBMW 501(1952年)
ーBMWイセッタ(1955年)
ーBMW 507(1956年)
ーBMW 700(1959年)
ーBMW 2002ターボ(1973年)
ーBMW 3.0 CSL(1973年)
ーBMW M1(1978年)
ーBMW M5(1984年)
強烈なインパクトを残した29台
歴史を振り返ってみても、BMWに対する人々の意見は常に強かった。航空機エンジンのメーカーとして名声を博していたバイエルンのBMWが自動車業界に参入してからほぼ1世紀、話題に事欠くことはなかった。
その例として、本特集では29台のBMWを紹介する。いずれも、さまざまな理由から話題を呼び、物議を醸したクルマだ。年代順に見ていこう。

BMW 3/15(1928年)
BMW初の四輪乗用車。デビュー当時はそれほど騒がれることはなかったが、改めて振り返ってみれば、中身がオースチン・セブンであったという点は注目に値する。オースチンのライセンス生産を行っていたアイゼナハ車両製作所を買収したことで、その生産を引き継いだのである。
BMWは何度か改良を加え、1932年には3/20というモデルを導入した。依然としてオースチンと深く関連していたが、別個のモデルと見なせるほど相違点は多かった。1994年、BMWはオースチンの後継企業であるローバー・グループを買収した。

BMW 501(1952年)
第二次世界大戦後に初めてBMWが発売したモデルである502は、優雅に流れるようなラインから「バロックの天使(バロック・エンジェル)」という愛称で呼ばれた。しかし、非常に高価だったこと(当時のドイツ人の平均年収の4倍と言われる)や、最高出力65psの2.0L直列6気筒エンジンが、1430kgの車重に対して非力すぎたことなどが主な弱点として挙げられる。
改良によってエンジン出力は徐々に向上し、ラインナップに2.6L V8が加わるなど大きな変化もあったが、BMW自身の言葉を借りれば、全体として501は「商業的な成功とはならなかった」のだ。

BMWイセッタ(1955年)
BMWがバブルカーを生産するというのは、今日ではほとんど想像もつかないものだ。当時、なんとか利益を生むモデルをラインナップに加えるため、イタリアのメーカーであるイソ社の小型車イセッタのデザインを引き継いだのだ。販売は確かに成功したが、このような小型車から得られる利益には限界があり、財政的危機から脱却するためにはさらなる努力が必要とされた。

BMW 507(1956年)
507は、BMWがこれまでに生産した中で最も美しいクルマの1つと言える。501と関連があり、3.2L V8エンジンを搭載している。かのエルヴィス・プレスリーが米国陸軍に所属していたころ、ドイツでの兵役中に1台購入したのは有名な話だ。ただ、507は生産コストが高く、それに応じた価格設定を余儀なくされた。販売は極めて不振で、わずか251台しか生産されなかった。
これはBMWにとっても痛手となった。実業家ヘルベルト・クヴァント(1910〜1982年)が主要株主となり、巨額の資金注入を受けていなければ、長く存続できなかったかもしれない。


























