VWディーゼル不正問題 欧州の補償、断固拒否 いまだ決着付かず

公開 : 2019.02.26 17:10

ドイツ連邦裁判所はフォルクスワーゲン・グループが顧客に「新車の提供」を含む補償を行うべきとの判決を下しました。これに対しフォルクスワーゲン・グループは「既にモデルチェンジしたクルマを代わりに提供することは不可能」と返答しています。

もくじ

不正ソフトウェアは「欠陥」
いまだ決着付かず
フォルクスワーゲン「新車の提供は不可能」

不正ソフトウェアは「欠陥」

フォルクスワーゲン・グループは、いまだにディーゼル排出ガス不正問題による深刻な痛手に苦しんでいる。ドイツの最高裁判所が、欧州の数千人にのぼる顧客に対する賠償を命じたのだ。

思いがけない判決が金曜日に下された。ドイツ連邦裁判所はフォルクスワーゲン・グループのディーゼルエンジン搭載車に施した不正なソフトウェアが欧州連合の法律に基づき合法であり、ゆえに顧客に補償するいかなる責任もないとする主張を非難した。

この裁判は当初、2019年2月27日に審議が予定されていた。しかし、原告の要請によって取り下げられたため、不正ソフトウェアが「材料欠陥」であると見做す判決が下された。

声明によると裁判所は、フォルクスワーゲン・グループが顧客の購入したクルマの欠陥に対し補償を提供しなければならないとしている。

この判決は、フォルクスワーゲン・グループが販売したクルマが宣伝通りではなかったとして補償を求める、新たな法的手段を顧客に切り開くと思われる。場合によってはフォルクスワーゲン・グループは顧客に新車を提供しなければならなくなることさえあり得る。問題のクルマが既にモデルチェンジしている場合であってもだ。

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