航続最長666kmの電動ミニバン『メルセデス・ベンツVLE 300』登場 競合より遥かに快適な長距離移動 キャビンの高級感も大幅上昇

公開 : 2026.07.16 18:05

新プラットフォームに新鮮な容姿を得た、メルセデス・ベンツVLEが登場。115kWhのバッテリーで、航続は最長666kmを誇ります。キャビンの高級感は上昇し、長距離移動は快適のようです。UK編集部が試乗します。

新プラットフォームをベースに新鮮な容姿

先代のメルセデス・ベンツEQVから、既に電動化の波は訪れていた。フォルクスワーゲンID.バズの上級なライバルとして、電動ミニバンの普及に貢献していた。

一方でEQVは、商用バンを上質に仕立てたというVクラスのイメージを、払拭できていなかった。それを一躍転換させるのが、新プラットフォーム、バン・エレクトリック・アーキテクチャ(VAN.EA)をベースにした、新鮮な容姿のVLEだ。

メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)
メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)

このプラットフォームは、電動パワートレインだけでなく、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンにも対応する。商用バン、ヴィトーのベースにもなるのだが。

VLEの全長は、3342mmの標準ホイールベースで5309mm。ロングホイールベース版は3517mmへ伸び、全長も5484mmとなる。英国市場には、どちらも導入予定とのこと。最上級のメルセデス・マイバッハVLSも、2027年に控えている。

115.0kWhのバッテリーで航続距離は最長666km

パワートレインは、275psの永久磁石同期モーターを積んだ前輪駆動がベース仕様で、VLE 300を名乗る。駆動用バッテリーはニッケル・マンガン・コバルト(NMC)ユニットで、115.0kWhの容量があり、航続距離は666kmが主張される。

ツインモーターで四輪駆動となる、VLE 400は421psへ増強。0-100km/h加速は、VLE 300の9.5秒に対し、6.5秒へ短縮される。バッテリーの容量は変わらず、航続距離は629kmへ短くなる。

メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)
メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)

どちらも、電圧800Vの電動システムを実装し、急速充電は最大300kWまで。2027年には、容量80.0kWhのリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリー版も、追加されるという。

ワンボックスボディで、多彩なシートアレンジを実現することは変わらず。定員は4名から8名となり、スライドするシートは折り畳めるだけでなく、取り外しも可能。パワーシートを指定すれば、タッチモニター上やスマホのアプリで遠隔操作できるという。

EQVから大幅に上昇したキャビンの高級感

キャビンの高級感は、EQVから大幅に上昇。試乗車のダッシュボードには、オプションのMBUXスーパースクリーンが備わった。天井にはパノラミック・ガラスルーフが広がり、車内の要所をアンビエントライトが灯す。

運転姿勢は、明らかに従来より乗用車ライク。座面が低く、ステアリングホイールの角度はGLEなどのSUVへ近いからだろう。ガラスエリアが大きく視界は開けているが、北米の衝突安全規制へ合致させたフロントピラーが太く、斜め前方の死角は広い。

メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)
メルセデス・ベンツVLE 300(欧州仕様)

路上では、大きなドアミラーと充実したセンサー類が、運転を助けてくれる。後輪操舵システムが備わり、見た目以上に小回りも効く。最小回転直径は10.9mと小さく、メルセデス・ベンツCLAと同等といえる。

リアシートには、31.3インチ格納式モニターも実装できる。リアガラスは独立して開閉でき、大きなテールゲートを持ち上げずとも、荷物を取り出せるのは便利だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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