【じつはけっこう違う】自動車税と軽自動車税 タイミングによっては非課税!? なぜ異なるのか

公開 : 2020.05.04 05:50  更新 : 2021.10.13 13:54

「自動車税」の時期です。自動車税と軽自動車税、じつはけっこう違うことを、ご存知でしたでしょうか? 自動車税は都道府県に、軽自動車税は市町村に納付する税金だということが、そんな違いを生んでいるのです。

自動車税と軽自動車税、じつはけっこう違う

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

自動車を所有している人に対してはすべからく課税される自動車税および軽自動車税。

4月1日時点での使用者に課税されるものであり、地域差などはあるにせよ、今年度の支払い用紙が届いたという悲鳴にも似た声を聞く時期となってきた。

自動車税および軽自動車税は課税ルール、納付先が異なる。
自動車税および軽自動車税は課税ルール、納付先が異なる。

そんな自動車税と軽自動車税、どちらも自動車にまつわる税ということで、金額の違いこそあれど同じものと考えている人も多いかもしれない。

だが、じっくり紐解いてみると意外と違いが多いものだったのだ。

まずは金額の違い。

自動車税は搭載しているエンジンの排気量によって課税額が異なっており、排気量1L以下から始まり、1L以上、1.5L以下というように500cc刻みで金額が上がっていく。

4.5L以上は6リッタ-以下までと広くなり、最も高いのは6L以上となる。

ちなみに排気量で自動車税額が決まるのは乗用車のみで、商用車は最大積載量で金額が決まる。

具体的には最大積載量1t未満から始まって、その後は1t刻みで金額が上がっていき、8t以上になると、1t増えるごとに決まった額がプラスされるといった仕組みだ。

一方の軽自動車税(四輪以上)は、乗用車と商用車の2パターンのみで非常にスッキリだ。

そもそも軽自動車は排気量660ccで固定ではないか、と思われるかもしれないが、旧規格の550ccのものや、さらに古い360ccのものでも同一なのである。

グリーン化特例(重課)の内容も違う

グリーン化特例の重課に悩んでいる人もいるかもしれない。

平たく言えば古いクルマは環境に優しくないから重課とする、というものだ。

新車の新規登録から13年を超えたガソリン車、LPG車と、同じく新規登録から11年を超えたディーゼル車に対して重課される
新車の新規登録から13年を超えたガソリン車、LPG車と、同じく新規登録から11年を超えたディーゼル車に対して重課される

そもそも古いものを大切に使うことの方が環境には優しいのではないか、というような話は今回は置いておくとするが、新車の新規登録から13年を超えたガソリン車、LPG車と、同じく新規登録から11年を超えたディーゼル車に対して重課されてしまう。

このグリーン化特例は、軽自動車も同様に13年を超えたものが重課となるのだが、自動車税が概ね15%重課となるのに対し、軽自動車税はなんと概ね20%重課とパーセンテージが異なっているのである。

さらに驚くべきは、この20%とは現在の標準税額から20%重課になるということ。

実は現在、軽自動車税は、平成27年3月31日以前に最初の新規検査を受けた車両に関しては旧税額が適用されている。

そのため、旧税額の乗用車であれば7200円ということになるのだが、車齢13年を超えると標準税額1万800円の約20%となり、1万2900円と実質80%の重課となってしまうのだ。

それでも普通車よりも安いと言ってしまえばそれまでだが、この上がり幅はなかなか厳しいものがあるだろう。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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