ロータス、改良型『エミーラ』に新型V6ハイブリッド搭載へ トヨタとAMG製エンジンから切り替え

公開 : 2026.05.18 12:05

ロータスは『エミーラ』に搭載されているトヨタおよびメルセデスAMG製エンジンを廃止し、新型のV6ハイブリッドへ切り替える予定です。ホース社が開発した3.0Lのパワートレインで、パワフルかつ軽量とされます。

ホース社の3.0L V6エンジン採用

ロータスが今年後半に投入する改良型『エミーラ』は、ルノーおよびジーリー(吉利汽車)傘下のパワートレイン企業、ホース社が開発した3.0L V6ターボエンジンのハイブリッド版を搭載する予定だ。

ロータスは従来の電動化戦略を刷新し、内燃機関搭載スポーツカーを再び主役に据える。その先陣を切るのは、『エスプリ』の後継となる新型V8ハイブリッドスーパーカーである。

ロータス・エミーラ
ロータス・エミーラ

エミーラの改良型では、ホース製V6エンジンが唯一のパワートレインとなるため、現在搭載されているトヨタ製V6エンジンとAMG製4気筒エンジンは置き換えられることになる。ロータスのフェン・チンフェンCEOがAUTOCARの取材で明らかにした。

このエンジンは最高出力543psと最大トルク71.3kg-mを発生し、ユニット重量はわずか160kgだという。ホース社のCEOであるマティアス・ジャンニーニ氏によると、他の市販V6エンジンよりも約10kg軽く、また多くの2.0L 4気筒エンジンよりもわずかに重い程度だという。

エミーラでは、このエンジンと、電気モーターを統合したオートマティック・トランスミッション(ギアの段数は未確認)が組み合わされ、出力向上と排出ガス削減を実現するとのことだ。

ロータスは、当初アルピーヌと共同開発していた電動スポーツカー(今年発売予定だった)に需要がないと判断し、エミーラの生産期間を延長した。

英国生産に力を入れる方針

6気筒に注力する背景には、米国市場におけるトヨタ製V6エンジンの人気もある。「彼らはV6エンジンが大好きだと伝えてくれており、実際、V6バージョンは米国市場における当社のベストセラーとなっています」とフェン氏は語った。

内燃機関搭載のエミーラの生産継続は、英国の歴史あるヘセル工場にとって朗報と言える。2025年3月に米国が輸入車に25%という関税を課した影響で、ヘセルでの昨年の生産台数は2000台まで落ち込んでいた。

ロータス・エミーラに搭載されたV6エンジン
ロータス・エミーラに搭載されたV6エンジン

英国政府による交渉の結果、最終的な関税率が10%に引き下げられたことで、ヘセルは米国への供給拠点として再評価されるようになった。同工場では2028年からV8エンジン搭載のスーパーカーも生産される予定だ。

「英国製自動車の対米輸出に対する10%の関税は、ロータスにとって受け入れ可能な水準です。(ヘセルを活用する方が)新規工場への投資よりも、実際にはコスト効率が良いのです」とフェン氏は説明した。

昨年、コスト削減の一環としてヘセル工場を閉鎖する計画があるとする報道もあったが、ロータスはその報道内容を否定した。そして現在、改良型エミーラと新型V8スーパーカーの両方を合わせ、ヘセル工場の年間生産能力の上限である1万台近くまで稼働させることを目指している。

現行のエミーラは2021年、『エヴォーラ』のプラットフォームを大幅に改良したものをベースに発売され、ロータスのベストセラー車となった。

しかし、トヨタ製のV6エンジンは今後導入される欧州の環境規制に対応することが難しく、ロータスは新しいエンジンを模索していた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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