ほぼパーフェクトな第一印象 マクラーレン・アルトゥーラ HVスーパーカーを普段使い 長期テスト(1)

公開 : 2024.02.11 09:45

第一印象は、ほぼパーフェクト

筆者が好むボディカラーは、グレーやブルーなど。事前にオレンジと聞いて少し心配したが、4種類ある中で一番落ち着いた色味で、素晴らしい容姿に見えると思う。

ほかには、スポーツエグゾーストと10スポークのスーパー・ライトウエイト鍛造アルミホイールなどが、目立った内容といえる。どれも、悪くはないアイテムだろう。

マクラーレン・アルトゥーラと、筆者のアンドリュー・フランケル
マクラーレンアルトゥーラと、筆者のアンドリュー・フランケル

プラティカリティ・パッケージは無償。ノーズリフト機能にパーキングセンサー、ソフトクローズドアが付いてくる。マクラーレンは、これが非装備のクルマを何台受注するのだろうか。車重は僅かに軽くなるそうだが、標準にして良いように思うのだが。

第一印象は、クルーズコントロール用レバーが間違って装備されていたこと以外、パーフェクト。製造品質は、ハイエンドなスーパーカーへ求められる水準だ。電気的な不具合も発生していない。

そして、社会性を保てるプラグイン・ハイブリッドの能力がすっかり好きになった。パワー感やレスポンスは改めてレポートしたいと思うが、アルトゥーラを知るほど、好意は増していく。

早朝の出発でも、ご近所へ迷惑を掛けることはない。郊外で盛大にサウンドを堪能した後、静かに市街地を流せる。電気の力だけで走れる距離は、最長30km。近場への買い物なら、普通のフォルクスワーゲン・ゴルフより低コストで移動できる。

これまで長く待たされたアルトゥーラだが、それを取り戻す勢いで優れているように思う。今後が楽しみだ。

セカンドオピニオ

現代のスーパーカーとして、アルトゥーラには独特な魅力がある。複雑なハイブリッド・システムを積んでいても、他にはない、有機的で味わいの濃い雰囲気や個性を感じるからだ。コンフォート・シートも良い。 リチャード・レーン(Richard Lane)

マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)

テストデータ

英国価格

モデル名:マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
新車価格:18万9200ポンド(約3519万円)
テスト車の価格:22万1400ポンド(約4118万円)

オプション装備

テクノロジー・パッケージ:6800ポンド(約126万円)
スポーツエグゾースト:4700ポンド(約87万円)
スーパー・ライトウエイト鍛造アルミホイール:4500ポンド(約84万円)
パフォーマンス・インテリア:4400ポンド(約82万円)
エンバーオレンジ・エリート塗装:4400ポンド(約82万円)
コンフォートシート:3300ポンド(約61万円)
ブラック・パッケージ:2000ポンド(約37万円)
グロスブラック・インテリアフィニッシュ:1100ポンド(約20万円)
ステルス・エグゾーストフィニッシュ:1000ポンド(約19万円)
プラティカリティ・パッケージ:0ポンド

テストの記録

燃費:21.8m/L(WLTP値)
故障:クルーズコントロール用レバーの交換
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    アンドリュー・フランケル

    Andrew Frankel

    英国編集部シニア・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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