【編集部員が体験してきました】アバルト・ドライビング・アカデミー2024 忘れられない1日に

公開 : 2024.06.19 17:05  更新 : 2024.06.19 23:50

6月2日、富士スピードウェイで実施された「アバルト・ドライビング・アカデミー2024」にAUTOCAR編集部が参戦。プロのインストラクターの指導の下、アバルトオーナーに交じってサソリと戯れてきました。

アバルトを楽しむために…

アバルトを隈なく楽しみ尽くすために必要なこと、それはもちろん迫力のエンジンサウンドに包まれながらクルマと対話し、思いのままに操ることに尽きるだろう。だがそれにはちょっとした訓練が必要になる。

しかし、そのような訓練は一人で挑戦すれば危険で長い道のりに。とはいえインストラクターを雇うのは少しハードルが高い。

アスファルト、タイヤを切りつけるアバルト595
アスファルト、タイヤを切りつけるアバルト595    神村聖

そんな我々の声に応えるべく、「購入いただいたオーナーの皆様に、アバルトを存分に堪能してもらいたい!」とばかりに、ステランティス・ジャパンはアバルトドライビングアカデミーを開講している。

今回、そこにAUTOCAR編集部としておじゃましてきた。

ドキドキ?ワクワク?

サーキット走行経験がたったの1回である筆者が参加したのは、TECNICO(テクニコ)と呼ばれる、腕に覚えのある猛者が集う最難関のクラス。

筆者は80年代のアバルトを飼っているものの、最近のアバルトの運転経験も浅いことから、大きめの緊張と若干のワクワクを抱えながらの参加となった。

大きめの緊張と若干のワクワクを抱えながらの参加となった。
大きめの緊張と若干のワクワクを抱えながらの参加となった。    神村聖

TECNICO(テクニコ)クラスの参加者の中には、かなりのチューニングが施された車両や、速そうなレーシングスーツ着用の方の姿があり、見るからに”本気”な雰囲気が漂っていた。

最初の座学の時点では緊張は最高潮に。13ページに渡る写真入りの資料をもとに、インストラクターが基礎的なことを口頭でおさらい。百聞は一見に如かず、という感じで、早々にジムカーナ場へ移動となった。いよいよ実践。胸が高鳴る。

キホンの”キ”

ジムカーナ場でのレッスンは直線でのブレーキングから始まり、コーナリングやスラローム、いわゆるドライビングの基本を磨くのが目的。

2人のインストラクターが自分の運転に関してコメントやアドバイスをくれる、とても贅沢な内容。時間もたっぷり割かれているので、基本を隈なくマスターすることが可能。

インストラクターからのアドバイスをうける筆者
インストラクターからのアドバイスをうける筆者    神村聖

キホンを制するモノはすべてを制する、というくらい基本テクニックは重要なのだ。

ブレーキング

全開加速からブレーキを思い切り踏んで停車させるこのプログラム、とても簡単そうに聞こえるのだが、ガツンとブレーキを効かせるには、踏力のコツで一気に荷重を動かす必要があり、意外にも難しいことが判った。

ブレーキングは公道における緊急回避でも活きてくるので、大切なテクニック。

コーナリング

「クルマはステアリングを切っただけでは曲がらない」、ということを実感。限界に近い領域で、クルマは丁寧に荷重をコントロールしてやらないとステアリングだけでは曲がることができないのだ。

大小組み合わせたパイロンのコースで、荷重移動とタイヤの使い方を効率よく安全に学べるこのレッスンはとても充実していた。同時にアバルトのキビキビした動きがたまらなく楽しいので、3つのレッスンのなかで一番盛り上がっていた。そんな様子を見て、ステランティス・ジャパンの打越社長が参加するといった場面も。

スラローム

最後のスラロームは、ブレーキングとコーナリングで学んだ荷重移動とステアリング操作をリズムよく組み合わせていくレッスン。

ステアリングを切る瞬間にアクセルをスッと緩める、そうするとノーズが一瞬にして向きを変える。その作業をリズムよく繰り返すのだが、ほんのちょっとでもリズムがズレてしまうと狙っていたラインがバラバラに。

こちらも全ての操作がダイレクトで反応の良いアバルトでは、ついつい楽しくなってのめり込んでしまう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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