古き良き魅力と迫力 アストン マーティン V8ヴァンテージ UK中古車ガイド 現実味を増した4代目

公開 : 2025.04.22 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

スーパースポーツ・カテゴリーの、幅広い領域をカバーする能力を得たヴァンテージ。普段使いも可能で、ミドシップ・レイアウトのライバルより安楽・快適に、思い切り運転を楽しめる。

パフォーマンスは、スーパーカー級。サーキットでの操縦性も素晴らしい。公道の速度域でも、特徴的で充足度の高い運転体験へ興じれる。(2018年5月23日)

アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)
アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

イアン・スレーター氏

「2021年に、走行距離1万3000kmのヴァンテージを購入しました。以来4万kmほど走っています。社外品のバックカメラと、アップル・カープレイ対応のインフォテインメント・システムをインストールしました。今では必須ですよね」

アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)
アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)

「2019年式ですが、これまで2回、レッカー車のお世話になっています。1度目はエアバックのエラーで、2度目はセンサーの不調。どちらも、保証期間内に修理できています。出費はタイヤとバッテリーの交換と、レザーシートの補修くらいですね」

「近日中に、大きめのメンテナンスを計画しています。予定の予算は1500ポンド(約29万円)ほど。ヴァンテージの代わりになるようなモデルは、思い浮かびません。速くて快適で、運転するたびに特別な体験を味わえますよ」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

点火コイルパック内に雨水が侵入し、不調になるケースが多いようだ。メーターパネルにエンジン・マネージメントの警告灯が灯る。保証期間内なら無償交換の対象となる。

ソフトウエア

8速ATはZF社製だが、滑らかに変速するか確かめたい。シフトダウンでもたつく場合は、ソフトウエアのエラーを抱えている場合がある。

ドライブトレイン

アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)
アストン マーティン V8ヴァンテージ(4代目前期/2018〜2024年/英国仕様)

高速道路を巡航中に、キーキーと鳴くようなノイズが後方から聞こえる場合は、電子リミテッドスリップ・デフが原因のことが多い。保証期間内なら、無償で交換してくれることが殆ど。

タイヤ

標準装備のタイヤは、ピレリPゼロ。高いタイヤだから、残り溝はチェックポイントの1つ。ミシュラン・パイロットスポーツ5へ交換するオーナーもいるが、安くはない。

ボディとホイール

フロントのスプリッターや、リアのディフューザーに傷がないか確かめたい。ダイヤモンドカットのアルミホイールは、安く修理することが難しい。

インテリア

インフォテインメント・システムは、メルセデス・ベンツ社製。不具合は少なくなく、入力に反応しないことがままある。アップデートの履歴も確かめたい。カーナビやブルートゥースの不調にも要注意。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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