コレで公道OK アトム4世代を乗り比べ エンジンはシビック・タイプR アリエルって何者?(2)

公開 : 2025.09.12 19:10

成熟度が増した4 間違いなく最速のアトム

アトム 4で、ここまで乗り心地が良くなるとは、3の時には想像もつかなかった。洗練度で、明確な飛躍がある。ステアリングホイールは軽くなり、小回りも利く。従来通り軽妙で、運転の一体感は他のモデルと一線を画すが、成熟度は一段上だ。

チューブラー・スペースフレームのパイプは太くなり、しっかりアトムの内側へ身を収めた感覚を得られる。バックカメラもある。乗降性は悪化したけれど。

アリエル・アトム 4(英国仕様)
アリエル・アトム 4(英国仕様)

ターボエンジンの反応は滑らかで、シフトレバーも軽く倒せる。反応の良いステアリングホイールへ伝わるキックバックは、ほぼない。必要なパワーを得やすく、路面へ確かに伝達される。324psだが、間違いなく最速のアトムだろう。

それでいて扱いやすい。オーバーステア気味だった限界領域では安定性が増し、ライン調整しやすい。アリエルのテーマは「シリアスな面白さ」だが、世代を重ねるほど、シリアスさが強調されてきた印象。次の5では、どう変化するのか楽しみでならない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

アリエルって何者?の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事