【エレガンスとレーシングの融合】創業111周年を迎えたマセラティ 来年はトライデント登場100年へ
公開 : 2025.12.05 17:05
マセラティ『グラントゥーリズモ』と『グランカブリオ』の生産がモデナに帰還し、ワンオフモデルの『メッカニカ・リーリカ』がお披露目された余韻の残る中、マセラティは12/1に創立111周年を迎えました。
創業111年、そしてトライデント登場100年へ
マセラティは2025年12月1日、ワンオフモデル『メッカニカ・リーリカ』登場の余韻と、『グラントゥーリズモ』と『グランカブリオ』の生産が、歴史あるヴィアーレ・チロ・メノッティ工場へと復帰した歓びがまだ色濃く残る中、イタリアのモーターバレーで最も古い歴史を持つブランドとして、創業111周年を迎えた。
マセラティがイタリアン・ラグジュアリーの象徴であることを示すこれらの出来事に続いて、2026年には、ブランドの象徴である『トライデント』のエンブレム誕生と、モーターレーシング初参戦から100年目となる、『トライデント・センテナリー・イヤー 2026』へと歩みを進めていく。

トライデント誕生とレース参戦100年
1914年にアルフィエーリ・マセラティと兄弟のエットーレ、エルネストは、ボローニャの中心地に自動車工房『アルフィエーリ・マセラティ』を設立し、12月1日より正式に操業を開始した。
マセラティ兄弟は、機械への深い情熱とスピードへの愛情を胸にレースカーを製作、自らステアリングを握ることもあった。

また、兄弟の1人である芸術家のマリオは、ボローニャにある『ネプチューンの噴水』からインスピレーションを得て『トライデント』のエンブレムを描き上げた。
1926年のタルガ・フローリオでは、トライデントをボンネットに掲げたマセラティ初のレーシングカー『ティーポ26』が、アルフィエーリ自身のドライブで1.5L以下クラスで優勝を飾った。
これを皮切りに、1939・1940年のインディ500連覇、1937〜1940年のタルガ・フローリオ4連覇、フォーミュラ1での9勝、そしてファン・マヌエル・ファンジオとともに勝ち取った1957年のフォーミュラ1世界選手権制覇などの、輝かしい記録が続いた。
また、近年では『MC12』が2005〜2010年にかけてFIA GT慧海選手権を6連覇し、市販車をベースとするGTレースにおける頂点を示した。
その後、2023年以降マセラティは、『GT2』によって再びクローズドホイールカーのレースに戻り、世界20以上の選手権で勝利を重ねている。
高性能ラグジュアリーセダン市場へ
1939年末に、モデナの実業家オルシ家の支援を受けたマセラティは、モデナへと本拠を移した。
1940年1月1日にはヴィアーレ・チロ・メノッティ工場が開設され、以降トライデントの聖地としてその役目を果たしてきた。

マセラティ兄弟との協働が終了した1947年には、ブランド初の市販車『マセラティA6 1500』が誕生、1963年には『クアトロポルテ』を発表し、マセラティは高性能ラグジュアリーセダンという、新たな市場を切り拓いた。
その後、1968〜1975年のシトロエン傘下の時代には現代的な生産プロセスを導入、続く1975〜1993年のデ・トマソ傘下の時代には、ブランドの象徴的モデルでありベストセラーとなった『ビトゥルボ』シリーズにより、商業的成功を収めた。
画像 モデナで行われたイベント『マセラティ・メッカニカ・リーリカ・ソワレ』とワンオフモデル『メッカニカ・リーリカ』 全6枚






