価格1000万円切りの大本命『マセラティ・グレカーレ・エッセンツァ』 ライバルと決定的に違う美しさや躍動感

公開 : 2026.02.18 11:45

スポーツ性能とラグジュアリー感の両立

現行マセラティのモデルラインナップは、スーパースポーツの『MCプーラ/MCプーラ・チェロ』、2+2クーペの『グラントゥーリズモ/グランカブリオ』、そしてSUVのグレカーレと決して多くはない。だがグレカーレはネットゥーノV6と直4MHEVモデルの巧みな作り分けにより、異なる用途と質感を楽しめるモデルに仕立てられている。

また、直4MHEVを搭載したグレカーレの中でも今回試乗したエッセンツァは、ドライブモードの切り替えやステアリング上のスイッチで操るACC、インフォテイメントといった基本性能をひととおり網羅したうえで、マセラティらしさの核となる部分もちゃんと備わっている。

『ネロ・グリージョ』と呼ばれる黒基調のレザーでトリムされた室内。
『ネロ・グリージョ』と呼ばれる黒基調のレザーでトリムされた室内。    佐藤亮太

それはつまり、『レーシングカー由来のスポーツ性能』と『貴族的なラグジュアリー感』というふたつの伝統的なキャラクターだ。

実用的な荷室やリアシートを備え、ボディサイズはBMW X3あたりと同等なグレカーレ。基本的な枠組みは、現代のスタンダードともいうべきドイツ・ブランドのそれに倣っている部分があるように思う。だが、超高速のスタビリティに重きを置くライバルと比べれば、マセラティのそれは見た目の美しさや触れた時の質感、そしてドライブフィールに込められた躍動的な感覚に決定的な違いがある。

1台のファミリーカーで普段使いからクルマ好きの欲求までをカバーしたいのであれば、グレカーレ・エッセンツァを選択肢に含めるべきだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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