歴史のマイルストーン ベントレーMkVI(2) 穏やかなスタンダード・スチール・サルーン ホイールベースが生む個性の違い
公開 : 2026.09.20 17:50
ホイールベースの差が生む走り味の違い
その理由は、ホイールベースの差。グリーンの3-B-50は約3300mmで、リムジンと呼ぶのに相応しい、威厳ある落ち着いた走り味にある。ブラックのB119BGは250mmほど短く、身のこなしが軽い。カーブでは、ドライバーを中心に旋回するよう。
モンテカルロ・ラリーへMkVIで参戦したマイク・クーパー氏は、「ステアリングやブレーキは秀抜。凍結路でクルマが滑っても、リアが流れるだけです。フロントが外へ逃げることは、決してありませんでした」と、後のレポートに記している。

相性の良い運転スタイルは、トラッドなもの。手前でしっかり減速し、変速も終えてカーブへ侵入。ボディを落ち着かせながら、アクセルペダルの操作でラインを整え、一気に加速するという手順が望ましい。相当なペースで、ワインディングを駆け回れる。
現代の交通にも、充分適応できる。だが、フロントにサーボ付きの油圧ドラムが採用されていても、ブレーキの弱さは念頭に置く必要がある。
違いのわかる人は強く共感できるMkVI
ベントレーの長い歴史において、マイルストーンとなったMkVI。合理的な理由から着想され、傑出の設計が施されているが、過小評価されてきた1台でもある。
戦前のモデルのような勇ましさはなく、1950年代後半のRタイプ・コンチネンタルに並ぶ主張もないからだろう。それでも、違いのわかる人は強く共感できるらしい。

ロールス・ロイスとベントレーの専門ディーラー、P&Aウッド社を率いるアンドリュー・ウッド氏は、所有するシルバー・ゴーストとMkVIに対し、2003年のインタビューでこう答えている。「同社が製造した中で、最高の2台といえましたね」
協力:スティーブン・カッツ氏、ベントレー・モーターズ社、H・ホースフィールド&サン社、ザ・リアル・カー社
執筆:アンドリュー・フィーバー(Andrew Feaver)
ベントレーMkVI スタンダード・スチール・サルーン(1946〜1952年/英国仕様)のスペック
英国価格:2997ポンド(新車時)/4万ポンド(約860万円)以下(現在)
生産数:5201台
全長:4864mm
全幅:1753mm
全高:1638mm
最高速度:160km/h
0-97km/h加速:15.2秒
燃費:6.0km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1793kg
パワートレイン:直列6気筒4257・4566ccc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:148ps/4000rpm-158ps/4000rpm
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:4速マニュアル・4速オートマティック/後輪駆動
























































































































































