いざキャビンに乗り込むと、ステアリング／シートの調整幅が大きいため、求めるポジションを得やすいことに気づく。ダッシュ上のスイッチの見た目／押し心地もよく、それゆえ特別感を感じることもできる。

テスト車にはデジタル・メーターの ‘バーチャル・コックピット’ がセットされていた。

2.0ℓのTFSIガソリン・エンジンは、なめらかかつリニアリティに富んだパワー供給をもたらしてくれる。トルクにも厚みがあるため、瞬発力にも満足できる。

しかしこれよりも驚くのは、洗練性の高さ。4000rpm以下であれば、本当にエンジンが動いているのかと訝しむくらい静かだ。さすがにS3ほどとはいかないが、プッシュしていけば、たくましい音も聞こえてくる。

スタンダードな前輪駆動モデルだと、電子制御の奇妙な介在を感じることもあるが、少なくともスポーティな味つけをしたことは感じ取れる。