アウディ、直列5気筒エンジン存続を検討中 「非常に特徴的」でブランドにとって重要 排出ガス規制が壁に

公開 : 2026.08.26 07:25

アウディは排出ガス規制への対応が迫られる中、直列5気筒エンジンの存続を検討しています。2車種にのみ搭載されるユニークなエンジンですが、アウディ・スポーツ部門の高性能車において重要な役割を果たしています。

規制対応の費用対効果はあるか

アウディは、50年にわたり自社モデルに採用してきた直列5気筒エンジンの生産を、次の世代まで継続する可能性がある。最近では排出ガス規制により存続が脅かされ、生産終了の可能性も示唆されていたが、そのユニークなキャラクターについて再評価が進められている。

アウディは1976年、当時のフラッグシップモデル『100』に初めて直列5気筒エンジンを搭載した。それ以来、『クワトロ』や『RS2』といった著名なスポーツモデルにもこのエンジンレイアウトを採用してきた。

直列5気筒エンジンはアウディの1つのシンボルと言える。
直列5気筒エンジンはアウディの1つのシンボルと言える。

現在、『TT RS』と『RS Q3』が生産終了となったため、アウディの中では『RS3』にのみ搭載されているが、兄弟ブランドのクプラフォーメンターVZ5でも『EA855』型2.5Lエンジンが使用されている。

アウディは最近、RS3の集大成として特別仕様車『コンペティション・リミテッド』を発売したが、これが最後の5気筒エンジン搭載車となるのではないかという見方もあった。同社のゲルノート・デルナーCEOは当時、11月から施行される排出ガス規制ユーロ7への対応コストを「回収できるかどうかは不透明」だと述べていた。

部門トップも個人的な思い入れ

以前報じられた通り、このエンジンが規制に適合するためには、フィルター、排出ガスセンサー、燃料噴射システム、触媒に大幅な改良が必要となる。わずか2車種の、しかも少量生産モデルにしか搭載されていないことを考えると、その費用対効果に疑問符がつくのは当然だろう。

しかし現在、アウディ・スポーツ部門の責任者であるロルフ・ミヒル氏は、この5気筒エンジンが今後もアウディのラインナップに残る可能性を示唆した。幅広い高性能モデルのラインナップを維持し、同社のスポーツの伝統をさらに強化しようとしているためだという。

アウディRS3の5気筒エンジン
アウディRS3の5気筒エンジン

ミヒル氏はAUTOCARの取材に対し、次のように語った。

「わたし達は5気筒エンジンの歴史的意義を十分に認識しています。評価は現在も進行中ですが、わたしを知る人なら、わたしが5気筒エンジンに個人的な思い入れがあることも知っているでしょう」

「5気筒エンジンは非常に特徴的で、歴史にも深く根ざしています。ですから、どうなるか見てみましょう」

ミヒル氏は、アウディの高性能車部門でさまざまな役職を歴任する中で、これまでのRS3の全3世代(いずれも5気筒エンジン搭載)を担当してきた。同氏によると、RS3はRSラインナップの中で最も手頃な価格のモデルとして重要な役割を果たしており、それがモデルとエンジンの両方を刷新するビジネス上の根拠を強める可能性があるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法