1,2ℓのデュラテック・ガソリン・エンジンはとても静かでなめらか。ミドル・レンジのトルクも不足なく、比較的ロングなギア比にも不満はない。

ペダル、ステアリング、ギアノブの重みも一定であり、タイヤもよくグリップしてくれるから、コーナーでも挙動を予想しやすい。

よってとてもコントロールしやすく、ステアリングを切った際の反応もよい。乗り心地もよく、乗っていてダルに感じるところはなかった。

■「買い」か?

ただ、どこか没個性的。フォードならば、もっと生き生きとしていてもいいのではないだろうか。価格に対する完成度の高さは大いに評価したいが、フォードにしかできない部分にももっと期待したい。

■日本版編集部の見立て

初代の個性的なルックスに対し、廉価版フィエスタといったような位置づけになってしまったフォード・カー。コスト削減と引き換えにフォードらしさを失ってしまったか。

フォード・カー1.2 Ti-VCT 85

価格	£10,295(135万円)
最高速度	167km/h
0-100km/h加速	13.6秒
燃費	20.0km/ℓ
CO2排出量	114g/km
乾燥重量	1055kg
エンジン	直列4気筒1198cc
最高出力	85ps
最大トルク	11.5kg-m/
ギアボックス	5速マニュアル