ボルボ、フォルクスワーゲン・グループから新CEO引き抜き 経験豊富なスコダのクラウス・ツェルマー氏を抜擢 2027年10月就任

公開 : 2026.09.24 07:25

ボルボはホーカン・サミュエルソンCEOの後任として、スコダのトップであるクラウス・ツェルマー氏を抜擢。フォルクスワーゲン・グループでキャリアを積んできたツェルマー氏が、新時代のボルボを率いることになりました。

チェコからスウェーデンへ

ボルボは、次期社長兼CEOとしてクラウス・ツェルマー氏を指名した。同氏は現在、チェコの自動車メーカーであるスコダのトップを務めている。

ドイツ人のツェルマー氏は、フォルクスワーゲン・グループで30年近く勤務し、その大半をポルシェで過ごした。2022年からスコダのCEOを務め、同社のEVラインナップ拡充を主導し、記録的な成長と収益拡大を牽引してきた。

スコダの現CEOであるクラウス・ツェルマー氏が、ボルボの次期CEOに選ばれた。
スコダの現CEOであるクラウス・ツェルマー氏が、ボルボの次期CEOに選ばれた。

ボルボは現在、ホーカン・サミュエルソン氏が率いている。サミュエルソン氏は、前任のジム・ローワン氏が解任された後、2025年3月に2度目のCEO就任を果たした。75歳のサミュエルソン氏は期限付き契約で復帰しており、先日のボルボの戦略説明会において、任期を延長する計画はないことをほのめかしていた。

ボルボは、ツェルマー氏が「2027年10月1日までに」社長兼CEOに就任するとし、「円滑な引継ぎ」を約束した。

ツェルマー氏はボルボに惹かれた理由として、「これほど強力かつ永続的な安全性の評判を築き、モビリティ分野全体で一貫してこの中核的価値を適用してきた自動車ブランドは他にほとんどない」と述べた。

ボルボの新たな節目に

ボルボの親会社であるジーリー(吉利汽車)のエリック・リー社長は、ツェルマー氏の「ハイエンドのプレミアムセグメントと量産ブランドの両方での経験が、ボルボにとって極めて適している」と述べた。

リー氏はさらに、「取締役会は、クラウス・ツェルマー氏のリーダーシップの下、ボルボ・カーズが堅固な基盤を土台に、トップクラスのプレミアムカーメーカーとしての地位を強化するという明確な志を持って、新たな章を切り開いていくと確信しています」と付け加えた。

最近発売された新型EV、ボルボEX60。日本へは来年上陸予定だ。
最近発売された新型EV、ボルボEX60。日本へは来年上陸予定だ。

ボルボは今、極めて重要な時期を迎えている。EV技術とソフトウェア開発に多額の投資を行ってきたが、EVの普及が予想より遅れたため、計画の見直しを余儀なくされた。しかし、EVモデル『EX90』、『ES90』、『EX60』の発売後、状況は安定しており、2030年までに13車種の新型車を発売するという野心的な計画を掲げている。

サミュエルソン氏はボルボにとって最も重要なリーダーの1人であった。ジーリーが当時苦境にあったボルボをフォードから買収した際、成長に大きく貢献した。同氏は退任前にEVへの早期移行を推進したが、自動車業界での経験がなかった後任のローワン氏が苦戦したため、サミュエルソン氏の復帰につながった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事